ロングヘアの巻き方|初心者向けコテの使い方

この記事の結論: 適切なコテを選び、下準備を徹底すれば、初心者でも5分でトレンドの巻き髪が完成します。
ロングヘアの巻き方|初心者向けコテの使い方

はじめに:ロングヘアの巻き方、コテ選びで変わります

💡 ロングヘアの印象は「巻き方」で決まります。

こんにちは、美容師歴20年以上の「髪技屋さん」です。サロンワークでお客様から最も多くいただくご相談の一つが、「ロングヘアの巻き方が分からない」「コテ(ヘアアイロン)を買ったけど使いこなせない」というお悩みです。

ロングヘアはアレンジの幅が広い反面、髪の長さと重さでカールが取れやすかったり、時間がかかって朝の準備が大変ですよね。特に初心者のあなたは、「どの太さのコテを選べばいいの?」と迷うことも多いでしょう。

私の経験上、仕上がりの8割は「コテ選び」と「下準備」で決まります。間違った太さのコテを使い続けると、理想のカールにならず、時間ばかりかかってしまいます。

この記事では、ロングヘアのあなたに向けて、初心者でも簡単にできるコテの使い方、基本的な巻き方、そして2025年のトレンドを取り入れたスタイルまで、プロの目線で徹底的に解説します。5分でできる時短テクニックも紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

初心者必見!コテ(ヘアアイロン)の選び方と基本操作

💡 初心者は「32mm」か「38mm」を選びましょう。

コテ選びは、巻き髪の仕上がりを左右する最も重要なポイントです。ロングヘアの場合、選択肢は主に「32mm」と「38mm」になります。

サロンで「どちらを買えばいいですか?」と聞かれた際、私はいつも「あなたのなりたいイメージで決めましょう」とお答えしています。

📋 ロングヘア向けコテの太さ比較

太さ 仕上がりの特徴 おすすめな人
26mm カールが細かく、華やか(ゴージャス)な印象。 ボリュームを出したい人。パーマ風にしたい人。
32mm (定番) ふんわりとした自然なカール。王道の巻き髪。 初心者。迷ったらコレ。万能な太さ。
38mm (トレンド) ゆるやかで大きなカール。韓国風の抜け感。 2025年トレンドを意識したい人。大人っぽい印象にしたい人。

2025年のトレンドヘアは、韓国風の「ヨシンモリ(女神ヘア)」や「ウォニョン巻き」といった、ゆるやかで大きなカールが主流です。これらを目指すなら「38mm」が最適です。

ただし、38mmはカールがゆるい分、髪質によっては取れやすいと感じるかもしれません。カールがつきにくい髪質の方や、まず基本をマスターしたい初心者のあなたは「32mm」から始めるのが最も失敗が少ないでしょう。

コテの温度設定の目安 温度も重要です。高すぎると髪が傷み、低すぎるとカールがつきません。

  • 細い髪・ダメージ毛: 140℃~150℃
  • 普通の髪: 160℃~170℃
  • 太い髪・硬い髪: 180℃

⚠️ 初心者の方は、まず150℃前後から試し、カールがつきにくい場合のみ少しずつ温度を上げるようにしてください。

失敗しない!ロングヘアを巻くための「3つの下準備」

💡 巻き始める前の「下準備」がカールの持続力を決めます。

「朝巻いても、夕方にはカールが全部取れている…」というお悩み。これは巻き方以前に、下準備ができていないことが原因かもしれません。以下の3ステップを必ず守ってください。

1. 髪を完全に乾かす 最も重要なポイントです。濡れた髪や湿った髪にコテを当てるのは絶対にNGです。水分が蒸発する「ジュッ」という音は、髪内部の水分が沸騰している証拠。これが深刻なダメージの原因になります。必ずドライヤーで完全に乾かしてから巻き始めてください。

2. ブラッシングで髪を整える 寝起きの絡まった髪のまま巻こうとすると、熱が均一に伝わらず、ムラのある仕上がりになります。まずはブラシで毛先から優しくときほぐし、髪の表面を整えましょう。これだけでコテの滑りが格段に良くなります。

3. ブロッキング(髪の分割) ロングヘアの方が失敗する最大の原因が「ブロッキング」をしないことです。一度にたくさんの髪を巻こうとすると、表面しか熱が当たらず、内側の髪は巻けていません。面倒に感じても、必ず髪を分けてから巻いてください。

「ブロッキング」とは: 髪を巻きやすくするために、あらかじめいくつかの束に分けておくことです。 簡単な方法:
  1. 髪を「左右」に分けます。
  2. それぞれを「上下(耳の上あたり)」で分けます。
  3. (毛量が多い人は、さらに「耳前と耳後ろ」で分ける)
合計4~6ブロックに分け、巻かない部分はダッカールピンなどで留めておくとスムーズです。

📋【図解】基本のミックス巻き 3ステップ手順

💡 まずは基本の「ミックス巻き」を5分でマスターしましょう。

コテの使い方が分かったら、次は実践です。最も汎用性が高く、華やかに見える「ミックス巻き」の手順を紹介します。これは内巻き(フォワード巻き)と外巻き(リバース巻き)を交互に繰り返すテクニックです。

📋 基本のミックス巻き 3ステップ

STEP1

ブロッキングした下段の毛束を取り、毛先を外ハネにワンカールさせます。

STEP2

毛束の中間を挟み、外巻き(リバース巻き)に1回転半させ、3~5秒キープして抜きます。

STEP3

隣の毛束は内巻き(フォワード巻き)にし、これを繰り返します。最後に手ぐしでほぐします。

【プロの時短コツ】 朝5分で仕上げたい忙しいあなたは、すべての髪を巻く必要はありません。ブロッキングした「表面」の髪と「顔周り」だけをミックス巻きにしましょう。内側の髪は巻かなくても、表面の動きで全体が巻いてあるように見え、一気に垢抜けます。

巻き方の専門用語:
  • フォワード巻き (内巻き): コテを顔の内側(前方)に向かって回転させる巻き方。優しく、可愛らしい印象になります。
  • リバース巻き (外巻き): コテを顔の外側(後方)に向かって回転させる巻き方。華やかで大人っぽい、韓国風の「くびれ」を作るのに使います。

2025年トレンド別!ロングヘア巻き方スタイル

💡 2025年は「ゆるさ」と「くびれ」がトレンドです。

基本の巻き方を覚えたら、次はシーンやトレンドに合わせた応用編です。コテの使い方次第で、ロングヘアは様々な表情を見せてくれます。

🎯 シーン別おすすめ巻き方スタイル

シーン おすすめの巻き方 使用コテ (目安) 所要時間
カジュアル (日常/デート) 韓国風ヨシンモリ 38mm 7~10分
フォーマル (お呼ばれ) 全体リバース巻き 32mm 10分
ビジネス (オフィス) 毛先ワンカール 32mm or 38mm 5分

カジュアル(日常・デート): 韓国風「ヨシンモリ」

2025年も引き続き大人気の「ヨシンモリ(女神ヘア)」。ポイントは顔周りの「くびれ」です。38mmのコテを使うと、今っぽいゆるやかな曲線が作れます。

  1. 顔周りの髪を太めに取り、コテを縦にして中間からリバース巻き(外巻き)にします。
  2. 顔周り以外の髪は、毛先だけをリバース巻きにします。
  3. トップの髪(特に前髪の延長)は根元を立ち上げるように巻くと、さらに韓国風になります。
  4. 最後にオイルなどで束感を出すと完成です。

フォーマル(お呼ばれ): 華やか「リバース巻き」

結婚式やパーティーなど、華やかに見せたい日は、32mmのコテでカール感をしっかり出すのがおすすめです。すべての毛束をリバース巻き(外巻き)にすると、髪の流れが揃い、非常に上品でゴージャスな印象になります。この巻き髪をベースにハーフアップにするだけでも、立派なヘアアレンジになります。

ビジネス(オフィス): 清潔感「ワンカール」

オフィスシーンでは、華やかさよりも清潔感が重要です。コテで毛先だけを「内巻き」にワンカールさせましょう。これだけで髪がまとまり、ツヤが出てきちんとした印象を与えられます。32mmでも38mmでもOK。ブロッキングして毛先を挟み、半回転させるだけなので、5分もかからず完成する最も簡単な時短テクニックです。

巻き髪を格上げ!おすすめヘアアクセサリー活用術

💡 巻いた髪にはアクセサリーで「固定」と「華やかさ」をプラス。

せっかく巻いたロングヘアも、時間が経つと重さでダレてきがちです。そんな時はヘアアクセサリーを活用しましょう。ただの飾りではなく、カールのキープ力補助や、トレンド感を出す役割も果たしてくれます。

大きめクリップ (例: Kitsch ヘアクリップ) ゆるく巻いた髪をざっくりとハーフアップにし、大きめのクリップで留めるだけで、一気にトレンド感がアップします。特に38mmで巻いた「ヨシンモリ」との相性は抜群です。跡がつきにくいので、仕事後に予定がある日にも便利です。

シュシュ (例: Scunci シュシュ) ミックス巻きにした髪を、低めの位置でルーズポニーテールにし、シュシュで結ぶのもおすすめです。結び目を隠すだけでなく、全体のバランスが良くなります。オーガンジー素材など、透け感のあるものを選ぶと2025年らしい軽やかさが出ます。

⚖️ プロが教える「巻きが取れるNG例」と「長持ちOK例」

💡 カールの持続には「冷ます」工程が不可欠です。

サロンワークで「すぐに巻きが取れる」と相談されたお客様の多くが、ある共通のNG行動をしていました。それは「巻いた直後に触ってしまう」ことです。

⚠️ 失敗例: なぜカールは取れるのか? 髪は、熱が加わった時ではなく、「熱が冷める瞬間」に形が記憶されます。コテで巻いた直後の温かい髪は、まだカールが固定されていません。その状態で手ぐしを通したり、すぐにほぐしたりすると、カールが伸びきってしまいます。

⚖️ 巻き髪キープ NG vs OK

❌ NG例 (カールが取れる)
  • 巻いた直後、温かいうちに手ぐしでほぐす。
  • 下準備なしで、乾いていない髪を巻く。
  • ブロッキングせず、大量の毛束を一度に巻く。
✅ OK例 (カール長持ち)
  • コテを外した後、カールを手のひらで受け止め、熱が冷めるまで数秒キープする。
  • 巻く前にカールキープ剤を馴染ませる。
  • 全体の熱が完全に冷めてから、手ぐしやオイルでほぐす。

この「冷ます」ひと手間を加えるだけで、カールの持続力は劇的に変わります。私のサロンでも、仕上げの際には必ずこの冷却時間を意識しています。

よくある質問(FAQ)

💡 初心者が抱える疑問にプロがお答えします。

Q1: ロングヘアに合うコテの太さは何ミリですか?
A1: 初心者は32mmが最も万能でおすすめです。自然なカールが作れます。2025年のトレンドである韓国風の「ゆる巻き」に挑戦したい場合は、38mmを選ぶと良いでしょう。髪質が硬くカールがつきにくい方は32mm、柔らかく跡がつきやすい方は38mm、と髪質で選ぶ方法もあります。
Q2: コテの温度は何度が適切ですか?
A2: 髪質によりますが、初心者は150℃~160℃から始めてください。低い温度でカールがつけば、それがあなたの髪にとって最適な温度です。180℃以上は髪への負担が大きいため、硬い髪質の方以外は避けるのが賢明です。⚠️ 1か所に5秒以上当て続けないことも重要です。
Q3: 巻く前にスタイリング剤はつけますか?
A3: はい、つけることを強く推奨します。熱から髪を守る「ヘアプロテクト成分」が入ったカールキープ剤や、巻き髪用のオイルを先に馴染ませておきましょう。髪の滑りが良くなり、熱ダメージを軽減し、カールの持続力を高める効果があります。仕上げにもオイルや軽いスプレーを使うとツヤが出ます。
Q4: ストレートアイロンでも巻けますか?
A4: はい、巻くことは可能です。ストレートアイロンで巻くと、コテよりも角が立った(エッジの効いた)ウェーブや、よりナチュラルな「波ウェーブ」が作りやすいです。ただし、コテのような丸みのある均一なカールを作るのは技術が必要なため、巻き髪初心者のあなたは専用のコテ(カールアイロン)から始める方が簡単です。

まとめ:コテをマスターしてロングヘアを楽しもう ⭐

💡 コテは怖くない!3つの基本でロングヘアは変わります。

今回は、ロングヘアの初心者向けにコテの使い方と巻き方を解説しました。ロングヘアは、少し巻くだけで印象が劇的に変わる、とても魅力的な髪型です。

「難しそう」「時間がかかりそう」と諦めていたあなたも、コテの選び方や下準備を見直すだけで、きっと明日から変われるはずです。

🎯 ロングヘア巻き髪成功の3つのポイント

1. コテは「32mm」か「38mm」: まずは万能な32mm。トレンドのゆる巻きは38mmで。
2. 「ブロッキング」を徹底: 髪を4~6つに分け、少ない毛束で巻くのが失敗しない鍵。
3. 巻いたら「冷ます」: 温かいうちに触らない!冷めるときにカールが固定されます。

20年以上のサロン経験から言えるのは、コテを使いこなせるようになると、毎日のヘアアレンジが本当に楽しくなるということです。まずは毛先のワンカールからでも構いません。ぜひ挑戦してみてください。

私のYouTubeチャンネル「髪技屋さん」では、動画でヘアアレンジ手順を解説していますので、そちらも参考にしていただけると嬉しいです。

📚 参考文献

  • HOT PEPPER Beauty (ヘアトレンド)
  • 美的 (巻き方テクニック)
  • VOGUE (トレンドスタイル)
  • SALONIA公式サイト (コテの選び方)
  • クレイツ公式サイト (コテの使い方)

※本記事は一般情報です。頭皮トラブル等でお困りの場合は医師に相談してください。ヘアアイロン(コテ)は取扱説明書に従って安全にご使用ください。

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【髪技屋さんのプロフィール】

■ 美容師歴・実績: 20年以上のベテラン美容師。🏆 全国大会入賞、📝 美容専門誌掲載の実績を持つ。

■ 活動内容: 髪の知識・技術全般の講師としても活動。プロも支持する技術で髪の悩みを解決。

■ YouTube: 動画数 1200本以上、総再生回数 2700万回、登録者 3.8万人を達成。

■ ブログ: 記事数 700本以上。ヘアケア、カラー調合、骨格別ヘアなど、髪のあらゆる疑問を解決。