【暗髪最強】KIRATERA 3Lvラインを解説!ムードスモークで黒髪から作る究極のクール透明感レシピ

読了時間:約10分 | 難易度:★★★★☆(中級者〜上級者向け)
【暗髪最強】KIRATERA 3Lvラインを解説!ムードスモークで黒髪から作る究極のクール透明感レシピ

【暗髪最強】KIRATERA 3Lvライン「ムードスモーク」で究極のクール透明感を

KIRATERA 3Lvラインは暗髪でも赤みを抑え、クールな透明感を実現する鍵です。 美容師歴20年以上の「髪技屋さん」です。サロンワークにおいて「暗くしたいけど、重く見えたくない」「黒髪でも透明感が欲しい」というオーダーは、2025年のトレンドでも非常に多くなっています。特に、就活やお仕事の都合で明るくできないけれど、おしゃれさは失いたくないというニーズは根強いですよね。

この記事では、そんなプロの悩みに応えるべく登場したb-ex社の「KIRATERA(キラテラ)」、その中でも特に注目すべき「ムードスモーク 3Lv」に焦点を当てます。この低明度ラインをどう使いこなし、黒髪やバージン毛からでも究極のクールな透明感を引き出すか、具体的な調合レシピと施術のコツを徹底解説します。

この記事の結論: KIRATERA 3Lvラインの高濃度設計を理解し、オキシ濃度と補色を使いこなせば、暗髪の施術レベルが格段に上がります!

2025年暗髪トレンドと「KIRATERA 3Lv」の役割

2025年は「高濃度・低明度」で質感を作る暗髪がトレンドの中心です。 近年のヘアカラー市場は、ハイトーンカラーやデザインカラーが主流でしたが、2025年に入り、その反動として「上質な暗髪」への回帰が見られます。ただし、単なる黒染めや白髪染めのような「重い黒」ではありません。お客様が求めるのは、光に透けるようなスモーキーさや、赤みを徹底的に排除したクールな質感です。

このニーズに対し、多くのメーカーが低明度ラインを強化しています。中でもb-ex社の「KIRATERA」が2025年秋に既存の人気色(ムードスモーク、ダスティグレー等)に3Lvラインを追加したことは、業界でも大きな注目を集めました。これは、「強烈発色・高濃度」というKIRATERAの特性を活かし、暗いトーンでもしっかりと色味と質感を表現するための戦略的なラインナップと言えます。

私のサロンでも、暗髪オーダーの約6割が「透明感」や「赤み消し」を希望されます。KIRATERAの3Lvラインは、こうした「暗いのに透明感がある」という一見矛盾した要望に応えるための強力な武器となります。


なぜ「ムードスモーク 3Lv」は暗髪で透明感が出せるのか?

秘密は「高濃度な青み」と「3Lv」という低明度設計の融合にあります。 従来の低明度カラー(3~5レベル)は、主に白髪染めや黒染め用で、ブラウンベースが強く、透明感を出すのは困難でした。しかし、KIRATERA ムードスモーク 3Lvは、ファッションカラーの領域で「暗さ」と「色味」を両立させることを目的に設計されています。

ムードスモークは、その名の通りスモーキーな(灰がかった)質感が特徴です。この「高濃度な青み・灰色み」が、日本人の髪に特有の赤みやオレンジみを強力に打ち消します。3Lvという低い明度であっても、この濃い寒色系の染料が髪の内部でしっかり発色するため、仕上がりが「ただの黒」にならず、「クールな暗髪」に着地するのです。

特に、4~6レベルのバージン毛に対して6%オキシで使用すると、リフト力(明るくする力)は最小限に抑えつつ、赤みだけを削ぎ落とし、地毛のような自然な透明感を付与できます。これが「黒髪から作る究極のクール透明感」の正体です。

今日の技術を実践!

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実践!KIRATERA ムードスモーク 3Lv 徹底活用レシピ

ベース診断が最重要。オキシ選定と補色で仕上がりをコントロールします。 ここからは、実際のサロンワークで明日から使える「ムードスモーク 3Lv」の活用法を、施術手順と調合レシピで詳しく解説します。

⚠️ 重要な注意事項: パッチテストの実施

ヘアカラー施術前には、必ず皮膚アレルギー試験(パッチテスト)を施術の48時間前に行ってください。アレルギー反応が出た場合は施術を中止し、専門医の診断を受けてください。

📋 KIRATERA 3Lvライン 施術の基本3ステップ

クール透明感を作る施術手順

STEP1

ベース診断とカウンセリング(履歴確認)

STEP2

薬剤調合(1剤:2剤 = 1:2) オキシ選定

STEP3

塗布&自然放置(20~30分) 乳化・シャンプー

薬剤調合の基本ルール

KIRATERAのベーシックラインは、1剤と2剤(オキシ)の混合比率が「1:2」です。これはメーカー推奨の基本比率であり、正確な発色とダメージ軽減のために必ず守ってください。放置時間は20分~30分が目安です。

「1:2ミックス」とは: 薬剤1剤(例: 40g)に対して、2剤(オキシ)をその2倍量(例: 80g)混合すること。KIRATERAベーシックラインの標準的な混合比率です。

📊 ベース別「ムードスモーク 3Lv」調合レシピ

ここでは、お客様の髪の状態(ベース)別に3つの実践的なレシピを紹介します。使用するオキシはb-ex スロウ オキシなどを想定しています。

ベース状態別 おすすめ調合レシピ

ベース状態(ターゲット) 調合レシピ (1:2ミックス) 放置時間 施術時間(目安)
【黒髪・バージン毛】 4~5レベル(赤みあり) ターゲット: 地毛風クールブラック KIRATERA ムードスモーク 3Lv 50g + OXY 6% 100g (ミディアムヘア目安、仕上がり5レベル) 30分 約90分
【既染毛・赤み残り】 8レベル(褪色でオレンジ) ターゲット: 赤み消しスモーク KIRATERA ムードスモーク 3Lv 40g + KIRATERA クラフトブルー 6Lv 10g + OXY 3% 80g + OXY 1.5% 20g (計100g) (ミディアム目安、仕上がり6レベル) 25分 約90分
【ハイトーン・黄ばみ】 16レベル(ブリーチ毛) ターゲット: 深みのあるグレージュ KIRATERA ムードスモーク 3Lv 30g + KIRATERA クリア 20g + OXY 1.5% 100g (ミディアム目安、仕上がり7~8レベル) 20分 約75分

施術のポイントと顧客対応

1. 黒髪・バージン毛へのアプローチ

最も多いオーダーがこれです。ポイントは恐れずに「6%オキシ」を使うこと。3Lvの薬剤に6%オキシを合わせることで、リフト力(明るくする力)は最小限に、赤みを削る力(脱色力)と寒色系の発色を最大化できます。お客様には「黒染めではなく、地毛の赤みを消して光に透けるクールな色味にします」と説明すると伝わりやすいです。

2. 既染毛(赤み・オレンジみ)へのアプローチ

8レベル程度に褪色し、オレンジみが出ている髪には、ムードスモーク 3Lvだけでは赤みが抑えきれない場合があります。この場合、KIRATERAの「クラフトブルー」を補色として10%~20%程度ミックスします。オキシはダメージを考慮し、3%や1.5%を使い分け、根元と毛先で塗り分ける(新生部は6%など)のが理想です。適切なダメージケアも提案しましょう。

3. ハイトーン(ブリーチ毛)へのアプローチ

⚠️ ハイトーンベースへの3Lv単品使用は、急激な沈み込み(暗くなりすぎ)のリスクが非常に高いです。 16レベル以上のベースに深みを出したい場合は、必ず「クリア」薬剤で希釈します。ムードスモーク 3Lv:クリアを 1:1~1:2程度でミックスし、オキシは1.5%(またはAC)を使用。放置時間も短め(10~20分)にし、こまめに色をチェックしてください。


プロのコツと失敗リカバリー術

KIRATERA 3Lvは高濃度ゆえに「沈み込み」のリスク管理が鍵となります。 この薬剤を使いこなす上で、知っておくべきプロのコツと、万が一の失敗からのリカバリー方法を解説します。

⚖️ ムードスモーク 3Lv 活用術 NG vs OK

3Lvライン 施術のNG vs OK

❌ NG例
  • ブリーチ毛に3Lvを単品で塗布
  • ダメージ毛に6%オキシで長時間放置
  • 黒染め履歴を見落とす
  • 放置時間を30分以上オーバーする
✅ OK例
  • ブリーチ毛にはクリアで希釈、1.5%オキシ使用
  • ダメージ毛は3%や1.5%オキシを選定
  • カウンセリングで履歴を徹底確認
  • 20~30分の放置時間を厳守

サロン体験談:リアルな声

  • 失敗例(30代美容師): 「18レベルのインナーカラーにムードスモーク 3Lvを使ったら、想像以上に沈んでほぼ黒に...。クリアで割るべきでした」 髪技屋さんコメント: これは典型的な失敗例です。高濃度・低明度カラーはブリーチ毛には非常に強く入ります。希釈と低オキシが鉄則です。
  • 成功例(40代オーナー): 「地毛が5レベルのお客様に、3Lvと6%オキシで施術。赤みが綺麗に消えて、光が当たるとスモーキーなのが分かる、と大満足でした」 髪技屋さんコメント: まさに王道的な使い方ですね。バージン毛への6%オキシ使用が、この薬剤のポテンシャルを一番引き出せます。

8-1. 失敗時のリカバリー方法

20年の経験上、低明度カラーでの失敗は「沈み込みすぎ」がほとんどです。慌てずに対処しましょう。

A) 沈み込みすぎた場合(暗すぎ・緑すぎ)

最も安全なのは、b-exの「スロウ リムーバー」などのプロ用脱染剤(アルカリリフト剤)を使用することです。クリア剤に少量のアルカリ剤を混ぜ、1.5%や3%のオキシで1:2~1:3で調合し、暗くなった部分に塗布します。5分~10分ほどで色素が少しずつ浮いてきます。絶対にブリーチ剤は使わないでください。ダメージムラとリフトしすぎる原因になります。

B) ムラになった場合(履歴部分が暗いなど)

黒染めや縮毛矯正の履歴を見落とした場合に起こりやすいです。この場合、KIRATERAの「アクセントライン(塩基性)」を使ったトーニング(シャンプー台での色補正)が有効です。暗い部分を避け、明るく残った部分にアクセントラインのブルーやグレーを希釈して塗布し、色を馴染ませます。


よくある質問(FAQ)

お客様だけでなく、プロの美容師さんからもよく受ける質問をまとめました。

Q1. KIRATERA ムードスモーク 3Lvは白髪も染まりますか?
A1. これはファッションカラーラインのため、白髪を「染める」力は白髪染めほど強くありません。ただし、白髪の比率が10%程度であれば、3Lvの高濃度な色素で「ぼかす」ことは可能です。白髪をしっかりカバーしたい場合は、KIRATERAのブラウン系や他社のグレイカラーとミックスする必要があります。
Q2. ムードスモーク 3Lvの色持ちを良くするコツは?
A2. 高濃度設計のため色持ちは比較的良いですが、お客様へのアフターケア指導が重要です。施術後24時間はシャンプーを控えてもらうこと、洗浄力のマイルドなアミノ酸系シャンプーやカラーケア用シャンプーの使用を推奨してください。私のサロンでは、次回来店までの繋ぎとして寒色系のカラーシャンプー(紫やシルバー)をおすすめすることも多いです。
Q3. 縮毛矯正毛やブリーチ履歴毛にも使えますか?
A3. 使えますが、最大の注意が必要です。特にブリーチ履歴がある部分は、前述の通り「クリアでの希釈」と「1.5%オキシ」が必須です。縮毛矯正毛は熱変性で薬剤が浸透しにくい、あるいは過剰反応することがあります。オキシのパーセンテージを下げ(3%など)、放置時間を短め(20分)にするなどのダメージコントロールが求められます。

まとめ:KIRATERA 3Lvを使いこなし、暗髪のクオリティを上げよう

今回は、2025年秋冬トレンドの鍵となるKIRATERA ムードスモーク 3Lvについて、プロ向けの調合レシピと活用術を解説しました。

この薬剤の登場により、これまで難しかった「バージン毛からの赤み消しクール暗髪」や「ダメージ毛への深みと透明感の両立」が、より高いレベルで実現可能になりました。重要なのは、3Lvの高濃度設計を理解し、ベースの状態に合わせてオキシ濃度やクリア希釈を的確に判断することです。

ぜひ、この記事のヘアカラーレシピを参考に、あなたのサロンでも「KIRATERA ムードスモーク 3Lv」を使いこなし、お客様にワンランク上の透明感カラーを提供してください。

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📚 参考文献・出典

  • 株式会社b-ex(ビーエックス)公式サイト - KIRATERA 製品情報
  • 美容業界メディア「ボブログ」- KIRATERA新色情報 (2025.07)
  • 株式会社ガモウ関西 - KIRATERA 使い方・製品概要

※本記事はプロの美容師向け技術情報であり、セルフカラーを推奨するものではありません。薬剤の使用は専門知識を持つ美容師が行ってください。アレルギーや症状が気になる場合は医師に相談してください。

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【髪技屋さんのプロフィール】

■ 美容師歴・実績: 20年以上のベテラン美容師。🏆 全国大会入賞、📝 美容専門誌掲載の実績を持つ。

■ 活動内容: 髪の知識・技術全般の講師としても活動。プロも支持する技術で髪の悩みを解決。

■ YouTube: 動画数 1200本以上、総再生回数 2700万回、登録者 3.8万人を達成。

■ ブログ: 記事数 700本以上。ヘアケア、カラー調合、骨格別ヘアなど、髪のあらゆる疑問を解決。