暖色系が再ブーム!ピンクをきれいに発色させる市販カラー選び方とコツ |

この記事で解決できること:
  • 市販カラー剤でピンク系に染める時の色ムラ防止テクニック
  • ブリーチなし(黒髪)でも染まりやすいピンク系カラー剤の選び方
  • 2025年トレンドの「ピンクベージュ」「チェリーピンク」の特徴
  • ピンク系カラーの色落ちを遅らせる具体的なメンテナンス方法
⚠️ カラー剤を使う前に必読!

ヘアカラーは使用48時間前にパッチテストが必須です。 アレルギーは体質の変化で突然発症することがあります。 詳しい手順は本文の安全ガイドで必ず確認してください。

暖色系が再ブーム!ピンクをきれいに発色させる市販カラー選び方とコツ |

はじめに

ピンク系ヘアカラーは、正しい薬剤選びと手順でセルフでも綺麗に染められます。 こんにちは、美容師歴20年以上の「髪技屋さん」です。2025年も「ピンクベージュ」や「チェリーピンクブラウン」といった暖色系カラーが再び大きなトレンドになっていますね。

「市販のカラー剤で、あんな綺麗なピンク色が出せるの?」「ブリーチなしだと、どうせ染まらないんじゃ…」と不安に思う方も多いでしょう。確かにピンク系は、アッシュ系と並んでセルフカラーの難易度が少し高めです。

しかし、失敗する原因はほとんど決まっています。この記事では、私のサロン経験に基づき、市販カラー剤でピンク系に挑戦する初心者の方向けに、失敗しないための具体的なコツ、薬剤の選び方、そして色落ち対策まで、プロの視点で徹底解説します。 気になるカラー剤は、画面下部の「PR⭐️Amazonで探す」からもチェックしてみてくださいね。

セルフカラーでよくある失敗とその原因

💡 ピンク系カラーの失敗は「薬剤不足」と「ベースの髪色無視」が主な原因です

ピンク系カラーで失敗する最大の理由は、仕上がりのイメージと現実のギャップです。特に、パッケージ通りの鮮やかなピンクにならず、「ただの茶髪になった」「根元だけ染まらなかった」という相談が後を絶ちません。

私のサロンでも、セルフカラーの失敗相談で多いのがこのパターンです。

サロン事例:毛先だけビビッドピンクになった「逆プリン」

【状況】 以前、20代女性で毛量が多い方が、市販の泡カラー(`ビューティラボ バニティカラー`のピンク系)を1箱だけ使って染めたと相談に来られました。
【ベース状態】 根元は黒髪(地毛)が5cmほど伸び、毛先は過去のブリーチ歴がある明るい状態(14トーン程度)でした。
【失敗内容】 結果は、根元の黒髪部分はほとんど染まらず暗い茶色のまま、逆にダメージで薬剤を吸い込みすぎた毛先だけがビビッドなピンク色に染まってしまいました。典型的な「逆プリン」状態で、非常に目立つ色ムラです。
【原因分析】 原因は明確で、⚠️ 毛量に対して薬剤が圧倒的に不足していたことです。泡カラーは手軽ですが、量が足りないと根元の健康毛(黒髪)まで薬剤が浸透しません。逆に、薬剤を吸い込みやすいダメージ毛(毛先)にばかり泡が集中し、過剰に発色してしまったのです。
【解決+再現性】 このケースではサロンで色ムラを修正しましたが、次回セルフで染める場合は「肩を超える長さや毛量が多い場合は、必ず2箱用意すること」「薬剤は根元の黒髪部分からしっかり塗布すること」をアドバイスしました。

このように、髪の状態(特にブリーチ歴)と薬剤の量を考慮しないと、ピンク系カラーは簡単にムラになってしまいます。

安全性・準備ガイド

セルフカラーで最も重要なのは、技術よりも「安全確認」です。 仕上がりの美しさ以前に、安全にカラーリングを行うための準備を徹底しましょう。特にアレルギー反応(ジアミンアレルギーなど)は、一度発症すると非常に危険です。

必須作業:パッチテスト(皮膚アレルギー試験)

パッチテストは、カラー剤を使用する48時間前に必ず行ってください。 「前は大丈夫だったから」は通用しません。アレルギーは、ある日突然発症します。

⚠️ パッチテストの重要性

パッチテストを怠り、もしアレルギー反応(かゆみ、発疹、腫れ)が出た場合、アナフィラキシーショックなど重篤な症状を引き起こす危険性があります。絶対に使用48時間前に実施してください。

  1. 薬剤(1剤と2剤)を説明書通りにごく少量混ぜます。
  2. 混ぜた薬剤を、腕の内側など目立たない場所に10円玉大に塗ります。
  3. 自然乾燥させ、そのまま48時間放置します。(※塗った場所は濡らさないように注意)
  4. 48時間後、塗布部に赤み、かゆみ、腫れなどの異常がなければOKです。異常が出たらすぐに洗い流し、そのカラー剤は絶対に使用しないでください。

セルフカラーに必要な準備物リスト

  • 市販ヘアカラー剤(肩を超える長さ、毛量が多い人は2箱
  • ケープまたは汚れてもいいタオル、前開きの服
  • ワセリンまたは油性クリーム(顔まわり、耳、首筋の保護用)
  • ヘアクリップ(ブロッキング用、4〜6個)
  • 手袋(製品に付属)
  • タイマー、鏡

ピンク系セルフカラーの施術方法

💡 色ムラ防止の鍵は「4分区」と「塗布順」。染まりにくい襟足から塗るのが鉄則です

準備が整ったら、いよいよ塗布作業です。市販カラー剤には「泡タイプ」と「クリームタイプ」がありますが、ここではムラになりにくく初心者にも扱いやすい「泡タイプ」(例:ビューティラボ ホイップヘアカラー)を基準に解説します。クリームタイプでも基本的な手順は同じです。

「4分区(ブロッキング)」とは: 髪を「①後頭部の下(襟足)」「②後頭部の上」「③右サイド」「④左サイド」のように、4つ(または6つ)のブロックに分けてクリップで留める技法。薬剤を均等に、かつ効率的に塗布するためのプロの基本テクニックです。

📋 ピンク系セルフカラー 成功の3ステップ

STEP1

準備とブロッキング(4分区)

STEP2

薬剤塗布(襟足→後頭部→サイド)

STEP3

放置と乳化・すすぎ

STEP1:準備とブロッキング

まず、顔まわり、耳の後ろ、首筋(襟足)にワセリンを塗って皮膚を保護します。次に、髪を「4分区」に分け、ヘアクリップでしっかり留めます。この一手間が、塗り残しや色ムラを防ぐ最大のポイントです。

STEP2:薬剤塗布(最重要)

薬剤は⚠️ 必ず染まりにくい部分から塗布します。

  1. 襟足(後頭部下): 体温が低く染まりにくい襟足から塗布を開始します。
  2. 後頭部上: 次に後頭部の上半分を塗ります。
  3. サイド・トップ: 最後に、体温で染まりやすいサイド、トップ、顔まわりを塗布します。
  4. もみ込み: 全体に塗り終えたら、薬剤をたっぷり(泡なら両手で)追加し、シャンプーするように髪全体に空気を含ませながら優しくもみ込みます。

根元が黒髪、毛先が明るい場合は、先に根元の黒髪部分(リタッチ)に薬剤を塗布し、10分〜15分ほど置いてから毛先全体に馴染ませると、ムラになりにくいです。(詳しくは髪の染め方も参照してください)

STEP3:放置と乳化・すすぎ

説明書に記載された放置時間をタイマーで正確に守ります。ピンク系は発色に時間がかかることが多いですが、自己判断で長く置きすぎるのは髪を傷める原因になります。

時間が来たら、すぐに流さず「乳化(にゅうか)」を行います。少量のぬるま湯を髪につけ、薬剤と頭皮を優しくマッサージするように馴染ませます。これにより、頭皮の薬剤が落ちやすくなり、色ムラも軽減できます。

乳化が終わったら、お湯に色が出なくなるまでしっかりすすぎ、シャンプー・トリートメント(付属の美容液)で仕上げます。

サロン事例:ブリーチなし黒髪からのピンクブラウン成功例

【状況】 30代女性、髪質は細めで、セルフカラー初挑戦の方。ブリーチはしたくないが、トレンドの暖色系にしたいと希望。
【ベース状態】 全体が均一な黒髪(地毛、5トーン)で、カラー歴もパーマ歴もない健康毛。
【使用製品と結果】 オイル配合でツヤが出やすいクリームタイプの`ロレアルパリ オレオリュクス 10P チェリーピンクブラウン`をおすすめしました。結果、パッケージのような鮮やかなピンクではなく、光に当たると「ほんのり桜色を感じる、上品なピンクブラウン」に仕上がりました。
【原因分析(成功のポイント)】 黒髪からのブリーチなしカラーは、薬剤の「明るくする力」と「色味を入れる力」のバランスが重要です。彼女は①4分区を忠実に守り②染まりにくい襟足から丁寧に塗布し、③放置時間(30分)を正確に守りました。
【解決+再現性】 ブリーチなしの黒髪からピンク系に染める場合、「ビビッドなピンク」ではなく「ピンクブラウン」や「ピンクラベンダー」といった“ニュアンス”を狙うのが成功の鍵です。`ロレアルパリ オレオリュクス`や`サイオス イルーセント`のピンク系は、ブリーチなしでもツヤや透明感が出やすい傾向があります。

髪質・ベース別のカラー選びのコツ

💡 自分の「ベースの髪色」と「パーソナルカラー」に合うピンクを選ぶことが成功の第一歩です

「ピンク」と一口に言っても、市販カラー剤には「ピンクベージュ」「チェリーピンク」「コーラルピンク」など様々です。どのピンクを選ぶべきか、プロの選び方を解説します。

1. ベースの髪色(染める前の状態)で選ぶ

  • ブリーチなし(黒髪・暗い茶髪)
    鮮やかなピンクは発色しにくいです。赤みを帯びた「ピンクブラウン」「チェリーピンクブラウン」や、少し紫がかった「ピンクラベンダー」を選びましょう。`ロレアルパリ オレオリュクス`の「10P チェリーピンクブラウン」などがおすすめです。
  • ブリーチあり(明るい髪)
    パッケージに近い鮮やかな発色が期待できます。「サクラピンク」「マニッシュピンク」など、好みの色味で選んでOKです。ただし、黄ばみが残っているとオレンジっぽく転ぶことがあるため注意が必要です。
「トーン」とは: 髪色の明るさを示す数値です。数字が小さい(例:5トーン)ほど暗く(黒髪)、大きい(例:14トーン)ほど明るくなります。ブリーチなしのセルフカラーで明るくできる限界は、10〜12トーン程度が一般的です。

2. パーソナルカラー(肌色)で選ぶ

似合うピンクを選ぶと、肌がトーンアップして見えます。(詳しい診断はパーソナルカラー記事も参考に)

  • イエベ(イエローベース)さん
    黄み(オレンジ)寄りのピンクが似合います。「コーラルピンク」「ピンクベージュ」「ピンクブラウン」などがおすすめです。
  • ブルベ(ブルーベース)さん
    青み寄りのピンクが得意です。「ローズピンク」「ピンクラベンダー」「チェリーピンク」などが肌の透明感を引き立てます。

2025年トレンドと市販カラー剤

2025年のトレンドは、透明感とツヤ感のあるピンクです。

🔵 透明感・ツヤ重視派(クリーム)

  • ロレアルパリ オレオリュクス: オイル配合でツヤが出やすい。「10P チェリーピンクブラウン」など。
  • サイオス イルーセント: 透明感を重視した設計。「CP03 チェリーピンク」など。
  • 特徴: 塗り分けが必要だが、狙った部分にしっかり薬剤を乗せられる。

🟠 手軽さ・ニュアンス重視派(泡)

  • ビューティラボ ホイップヘアカラー: 泡タイプで初心者向け。「サクラピンク」や新色「ベビーラベンダー」など。
  • リーゼ 泡カラー: 色展開が豊富。「シュガーピンク」「クールピンク」など。
  • 特徴: 塗布が簡単だが、薬剤不足になりやすいので「2箱使い」を推奨。

色持ちを良くする!メンテナンス方法

ピンク系カラーは「色落ちが早い」のが最大の弱点です。 暖色系の色素は、髪の内部に定着しにくく、シャンプーのたびに流れ出てしまいます。しかし、日々の少しの努力で色持ちは格段に良くなります。

最重要:ピンクシャンプー(カラシャン)の導入

ピンク系カラーをしたら、染めた当日から3日後くらいから「ピンクシャンプー」または「ピンクトリートメント」を導入してください。

これは、シャンプーで失われるピンクの色素を、毎日少しずつ補給するためのアイテムです。「ソマルカ カラーチャージ ピンク」や「アンナドンナ エブリ カラートリートメント」などが市販で人気です。 使用頻度は、製品によりますが3日に1回程度が目安です。

日常で気をつける色落ち対策

色素の流出を防ぐには、「キューティクルを開かせない」ことが重要です。

  1. お湯の温度は低め(38度以下)に
    熱いお湯はキューティクルが開き、色素が流れ出る最大の原因です。ぬるま湯で洗いましょう。
  2. すぐ乾かす
    濡れた髪はキューティクルが開いたままの状態です。お風呂から出たら、すぐに(タオルドライ後)ドライヤーで乾かしてください。
  3. ヘアアイロンの温度を下げる
    ⚠️ 160度以上の高温は色落ちを早めます。ヘアアイロンやコテは140度以下に設定しましょう。
  4. カラーケア用シャンプーを使う
    ピンクシャンプーを使わない日も、洗浄力がマイルドな「カラーケア用」や「アミノ酸系」のシャンプーを選ぶと色持ちが良くなります。(ヘアケアも参照)

⚖️ ピンク系カラー 色落ち NG vs OK

❌ NG(すぐ色落ちする)
  • 40度以上の熱いお湯でシャンプー
  • 洗浄力の強いシャンプーを使用
  • 髪が濡れたまま自然乾燥させる
  • 毎日180度のヘアアイロンを使う
✅ OK(色持ちUP)
  • 38度のぬるま湯ですすぐ
  • ピンクシャンプーを3日に1回使用
  • お風呂上りにすぐドライヤーで乾かす
  • アイロンは140度以下に設定

よくある質問(FAQ)

セルフカラーでよくあるピンク系の疑問にお答えします。

Q1: ロングヘア(肩より下)ですが、薬剤は1箱で足りますか?

A1: いいえ、絶対に2箱必要です。
肩を超える長さ、または毛量が平均より多い方は、必ず2箱準備してください。「薬剤不足」は、セルフカラーで色ムラになる最大の原因です(特に泡タイプ)。

Q2: ブリーチなしの黒髪でも、きれいなピンクになりますか?

A2: 鮮やかなピンクは難しいですが、ニュアンスは出せます。
ブリーチなしの黒髪からでは、パッケージモデルのような明るいピンクにはなりません。「ピンクブラウン」や「ピンクラベンダー」といった、光に当たるとピンクが感じられる「ニュアンスカラー」を目指しましょう。

Q3: ピンク系カラーの色落ちが早いのですが、対策はありますか?

A3: はい、「ピンクシャンプーの使用」と「お湯の温度」が鍵です。
ピンク系は色落ちが早いため、染めてから3日後を目安に「ピンクシャンプー」や「カラートリートメント」を週2〜3回使用し、色を補給してください。また、シャワーのお湯の温度を38度以下のぬるま湯に設定するだけで、色素の流出をかなり防げます。

まとめ

市販のピンク系セルフカラー成功の鍵は、ベースの髪色を理解した「薬剤選び」と「丁寧な塗布」です。 2025年もトレンドの暖色系ピンクカラー。ブリーチなしでも「ピンクブラウン」なら挑戦できますし、ブリーチ毛なら「サクラピンク」なども綺麗に入ります。

セルフカラーで最も大切なのは、①使用48時間前のパッチテスト(安全性)②薬剤をケチらないこと(2箱用意)③染まりにくい襟足から塗る(4分区)、この3点です。 この記事を参考に、ぜひトレンドのピンク系セルフカラーに挑戦してみてください。

🎥 セルフカラーの塗布手順をYouTube動画で確認する

📚 参考文献

  • ホーユー公式サイト(ビューティラボ)
  • ロレアルパリ公式サイト(オレオリュクス)
  • ヘンケルジャパン公式サイト(サイオス)
  • ホットペッパービューティーマガジン

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【髪技屋さんのプロフィール】

■ 美容師歴・実績: 20年以上のベテラン美容師。🏆 全国大会入賞、📝 美容専門誌掲載の実績を持つ。

■ 活動内容: 髪の知識・技術全般の講師としても活動。プロも支持する技術で髪の悩みを解決。

■ YouTube: 動画数 1200本以上、総再生回数 2700万回、登録者 3.8万人を達成。

■ ブログ: 記事数 700本以上。ヘアケア、カラー調合、骨格別ヘアなど、髪のあらゆる疑問を解決。