はじめに:なぜ「保湿力」と「セット力」の両立にバームが最強なのか?
💡 バームは「保湿」と「セット」の二刀流を実現する唯一のスタイリング剤です。
こんにちは!美容師歴20年以上、「髪技屋さん」です。サロンワークでお客様の髪を見ていると、多くの方が「髪のパサつき」と「セットの面倒さ」という二つの悩みを抱えています。
「朝は忙しくてセットに時間をかけられない」 「ワックスはベタつくし、夕方には髪がパサパサになる」 「トレンドヘアのセンターパートにしたいけど、自然なツヤが出ない」
こんなお悩み、あなたにもありませんか?
私の20年以上の経験から断言できるのは、この悩みを一撃で解決する答えが「メンズバーム活用術」にあるということです。従来のワックスやジェルが「セット力」に全振りしていたのに対し、ヘアバームは「圧倒的な保湿力」と「ナチュラルなセット力」を両立しています。
この記事では、なぜ今メンズヘアセットにバームが最適なのか、その理由と、明日から5分で実践できる「ナチュラル質感」と「最強の保湿力」を両立するセット法を徹底解説します。
ワックスと何が違う?メンズバームが新定番の理由
💡 バームの主成分は「天然オイル」。髪を保湿ケアしながらセットするのが最大の特徴です。
「バームって、結局ワックスと何が違うの?」とよく聞かれます。簡単に言えば、目的が違います。
ワックスは「形作ること(セット力)」を最優先にしていますが、バームは「保湿ケアと自然なまとまり(質感)」を最優先にしています。
2025年のメンズヘアトレンドは、作り込んだ束感よりも「ナチュラルな毛流れ」や「自然なツヤ感」が重視される傾向が続いています。特に人気のマッシュスタイルやセンターパートは、キメすぎない「抜け感」が命。バームの自然な質感が、このトレンドと完璧にマッチしているのです。
サロンでの体感ですが、ここ1〜2年で「ワックスだと重すぎる」「バームで軽く仕上げたい」というオーダーが体感で3割ほど増えています。まさにメンズセットの新定番と言えますね。
5分で完成!シーン別「メンズバーム」セット術
💡 バームの「量」と「スプレーの有無」だけで、あらゆるシーンに対応可能です。
バームはセット力が弱いと思われがちですが、使い方次第でビジネスからカジュアルまで幅広く対応できます。ポイントは「量」の調整です。
🎯 シーン別おすすめメンズバームセット
| シーン | おすすめスタイル | バーム使用量 | +αテクニック |
|---|---|---|---|
| ビジネス | センターパート / ツーブロック | 少量(パール小) | ハードスプレーで固定 |
| カジュアル (デート) | マッシュ / パーマスタイル | 標準量(パール大) | 濡れ髪仕上げ(半乾き) |
| フォーマル (イベント) | オールバック / 七三分け | 標準量 + ジェル | ジェルと混ぜてツヤとキープ力UP |
ビジネスシーン:清潔感を出す「ツヤ足し」セット (5分)
ビジネスシーンで重要なのは「清潔感」です。パサついた髪は疲れた印象を与えてしまいます。ここではバームを「ツヤ出し」として使います。
スタイルは髪型を選ばないセンターパートやツーブロックが最適。ごく少量(パール粒小)のバームを手のひらでしっかり溶かし、髪の表面を撫でるようにつけます。前髪やサイドが落ちてこないよう、仕上げにハードスプレーで固定するのが絶対条件です。
カジュアル(日常・デート):保湿と束感の「濡れ髪」セット (7分)
デートや友人との外出では、少し色気のある「濡れ髪」や「自然な束感」が有効です。ここではバームの保湿力を最大限に活かします。
マッシュやパーマスタイルとの相性が抜群。髪を7〜8割ほど乾かした「半乾き」の状態で、標準量(パール粒大)のバームを揉み込みます。髪の水分とバームの油分が混ざり合い、自然な濡れ感と束感が生まれます。作り込みすぎない、こなれた印象を演出できます。
自宅で完璧!メンズバームセットの「黄金3ステップ」
💡 「量は枝豆1粒」「透明なオイル状に溶かす」「毛先から」が失敗しない鍵です。
メンズバームのセットで最も多い失敗が「つけすぎ」と「ムラ」です。ベタッとした重い仕上がりになる原因は、ほぼ100%これ。私のサロンで指導している、誰でも5分でできる簡単な3ステップを紹介します。
📋 メンズバーム「保湿&ナチュラル」3ステップ
ドライヤーで「根元」を乾かす (8割ドライ)
バーム(枝豆大)を「透明オイル状」に溶かす
「後頭部→サイド→前髪」の順で揉み込む
STEP1:ドライヤーで土台作り(8割ドライ)
バームセットの成否はドライヤーで8割決まります。まずは根元を中心にしっかりと乾かし、ボリュームと毛流れの「土台」を作ります。バームは保湿力はありますが、髪を立ち上げる力は弱いため、この土台作りが必須です。ナチュラルな仕上げなら8割ドライ、濡れ感を出すなら7割ドライで止めます。
STEP2:バームを「透明なオイル状」に溶かす
ここが最重要ポイントです。バームを「枝豆1粒分」だけ指先で取ります。そのまま付けるとダマになり、ベタつきの原因に。必ず両手のひらで擦り合わせ、体温で完全に透明なオイル状になるまで溶かしてください。指の間までしっかり伸ばすのがコツです。
⚠️ 根元へのつけすぎはNG!ベタつきとボリュームダウンの最大の原因になります。STEP3:「後頭部 → 毛先」の順で馴染ませる
オイル状になったバームを、まず髪の内側、毛量が多い「後頭部」から馴染ませます。次に「サイド」、そして最後に、手に残ったごく少量のバームで「前髪」の毛先を整えます。この順序を守ることで、前髪のつけすぎによる「ベタベタ感」を防げます。根元には付けず、中間から毛先にかけて揉み込むように付けるのが鉄則です。
プロが厳選!保湿とセットを両立するおすすめメンズバーム
💡 初心者は「N.」、セット力重視なら「アリミノメン」が鉄板の選択肢です。
バームと一口に言っても、質感やセット力は様々です。ここでは、私のサロンでも実際に使用し、お客様からの評価も高い「保湿力」と「セット力」を兼ね備えたバームを厳選して紹介します。
王道の保湿と万能さ:N. (エヌドット) ナチュラルバーム
もはや説明不要の「バームの王様」です。N. ナチュラルバームは、シアバターなど天然由来成分100%で、髪だけでなく肌やリップの保湿にも使えます。セット力は柔らかめですが、その分、非常にナチュラルなツヤとまとまりが出ます。センターパートやマッシュの仕上げに最適で、バーム初心者はまずこれを試せば間違いありません。
セット力と保湿の両立:アリミノ メン ハードバーム
「バームの保湿力は欲しいけど、セット力も妥協したくない」という方に最適なのが、アリミノ メン ハードバームです。メンズ専用に開発されており、バームでありながらワックスのような操作性とキープ力を持ち合わせています。天然由来成分97%で保湿力も担保。ツーブロックの立ち上げや、動きのあるスタイルにも対応できます。
サロン品質の使いやすさ:OCEAN TRICO (オーシャントリコ) ヘアバーム
人気サロン「OCEAN TOKYO」プロデュースのバームです。特徴は、伸びの良さと操作性。バーム特有の硬さが少なく、手のひらでスッと溶けて髪に馴染みます。程よいセット力と自然なツヤ感のバランスが絶妙で、特にパーマスタイルのリッジ(カールの立体感)を出すのに優れています。
【髪質別】バーム活用術:くせ毛・軟毛の悩み解決
💡 髪質に合わせて「バームの量」と「髪の水分量」を調整するのがプロの技です。
バームは万能ですが、髪質によって最適な使い方は異なります。あなたの髪質に合わせた「ちょい足しテクニック」を伝授します。
くせ毛・パサつきやすい髪:水分と油分で広がりを抑える
くせ毛やダメージでパサつきやすい方は、バームの保湿力を最大限に活用しましょう。ポイントは「水分」です。タオルドライ後、髪がまだ湿っている状態(7割ドライ)で、標準量より少し多めのバームをしっかり揉み込みます。髪の水分をバームの油分で閉じ込めることで、1日中パサつきと広がりを抑え、しっとりとしたツヤが出ます。
軟毛・猫っ毛:最小量で「毛先だけ」に動きを
軟毛(猫っ毛)の方がバームで失敗する原因は「つけすぎによるボリュームダウン」です。対策は「量」と「場所」。まずドライヤーで根元をしっかり立ち上げ、パール1粒分の最小量のバームを手のひらで完璧に溶かします。そして、絶対に根元には付けず、毛先だけをつまむようにして束感を出します。最後にスプレーでキープすれば、ボリュームと質感の両立が可能です。
プロ直伝!バームセットの質を高める裏技とNG例
💡 セット崩れを防ぐには「ワックス混ぜ」や「スプレー併用」が効果的です。
バームの使い方に慣れてきたら、次は「質」を高めましょう。よくあるNG例と、私がサロンで実践している裏技を紹介します。
⚖️ メンズバームセット NG vs OK
❌ NG例 (ベタベタになる)
- バームを固形のまま髪に付ける
- 根元からベッタリ塗布する
- 前髪から付け始める
- 1回で大量に取ってしまう
✅ OK例 (ナチュラル質感)
- 透明なオイル状になるまで溶かす
- 中間〜毛先を中心に揉み込む
- 後頭部から付け、前髪は最後
- 「枝豆1粒分」から足していく
裏技1:ワックスと1:1で混ぜる
「保湿も欲しいけど、もう少しセット力も欲しい…」そんな日は、バームと普段お使いのワックスを「1:1」で手のひらで混ぜてみてください。バームの保湿力・ツヤ感と、ワックスのセット力を良いとこ取りできます。特にショートカットの方におすすめのテクニックです。
裏技2:仕上げのスプレーは必須
バームは油分が多いため、それ自体に強いキープ力はありません。特に湿気が多い日や、前髪を立ち上げるスタイルでは、セットが崩れやすくなります。ナチュラルな質感を活かすため、髪から20cmほど離して、ハードスプレーを全体に軽く振る。この一手間でキープ力が劇的に向上します。
よくある質問(FAQ)
💡 バームの疑問をここで解消し、明日からのセットに自信を持ちましょう。
サロンでもよく頂く、メンズバームに関する質問にお答えします。
- Q1. バームだけだとセットが夕方まで持ちません。崩れませんか?
- A1. はい、バーム単体のキープ力はワックスに劣ります。崩れを防ぐには、STEP1のドライヤーでの土台作りと、仕上げのハードスプレーが必須です。この2つを行えば、ナチュラルな質感を保ったまま1日キープできます。
- Q2. バームはいつ付けるのが正解ですか?(濡れた髪 or 乾いた髪)
- A2. どちらも正解ですが、仕上がりが変わります。 ・乾いた髪 (8割ドライ):自然なツヤと束感が出ます。ナチュラルなセットに最適。 ・濡れた髪 (7割ドライ):水分と混ざり、濡れ感(ウェット感)が強く出ます。パーマや色気のあるスタイルに最適です。
- Q3. バームが固くて手に取れません。どうすれば?
- A3. 特に冬場はバームが固まりやすいです。指で取るのが難しい場合は、爪の裏側を使って「削り取る」ようにすると簡単です。手に取った後は、STEP2の通り、手のひらでしっかり時間をかけて透明なオイル状になるまで溶かしてください。
- Q4. バームを付けた後の手はどうすればいいですか?
- A4. これがバームの最大のメリットの一つです。多くの高品質なバーム(N.など)は天然の保湿成分でできているため、そのままハンドクリームとして手に塗り込んでください。ワックスのようにわざわざ手を洗う必要がなく、時短とヘアケア(ハンドケア)が同時に完了します。
まとめ:メンズバーム活用術で「保湿」と「おしゃれ」を両立しよう
今回は、「メンズバーム活用術」として、保湿力とナチュラルな質感を両立するセット法をご紹介しました。
ワックスのベタつきや、髪のパサつきに悩んでいた方にとって、メンズバームはまさに救世主です。正しい使い方をマスターすれば、5分という短時間で、保湿ケアとトレンドのメンズヘアセットが同時に手に入ります。
最後に、メンズバームセット成功の3つのポイントをおさらいしましょう。
🎯 メンズバームセット成功の3つのポイント
この記事で紹介した「メンズバーム活用術」を実践して、あなたも乾燥知らずのツヤ髪と、自然体でかっこいいメンズヘアセットを手に入れてください。
「髪技屋さん」のチャンネルでは、動画でメンズセット手順を解説しています。テキストでは分かりにくい部分も、動画なら一目瞭然ですので、ぜひチェックしてみてください。
📚 参考文献
- ナプラ「N. (エヌドット)」公式サイト (製品情報)
- アリミノ「アリミノ メン」公式サイト (製品情報)
- ホットペッパービューティーマガジン (2025年メンズヘアトレンド)
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