骨格診断別パーマ比較|ストレート/ウェーブ/ナチュラル

読了時間:約12分 | 難易度:★★☆☆☆(初心者〜中級者向け)
この記事の結論: 骨格診断で自分のタイプを知れば、パーマ選びの失敗は激減します!
骨格診断別パーマ比較|ストレート/ウェーブ/ナチュラル

はじめに:骨格診断で見つける「本当に似合うパーマ」

骨格診断は、あなたの体型に調和するパーマスタイルを見つける最短ルートです。こんにちは、美容師歴20年以上の「髪技屋さん」です。サロンワークの中で「パーマをかけたいけど、似合うか不安」「過去に失敗してトラウマがある」というご相談を非常によく受けます。

2025年のパーマトレンドは、韓国風の「ジェリーパーマ」のような少し強めのカールや、「大きめのゆるふわウェーブ」など、カール感を楽しむスタイルが主流です。しかし、流行っているからという理由だけで選ぶと、「思っていたのと違う」「かえって太って見える」といった失敗につながりがちです。

この記事では、なぜ骨格診断がパーマ選びに重要なのか、そして「ストレート」「ウェーブ」「ナチュラル」の3タイプ別に、本当に似合うパーマスタイルの選び方、失敗しないオーダーのコツまで、私の経験を交えて徹底的に解説します。

パーマの基礎知識:仕上がりを決める種類とトレンド

パーマは「熱を使うか」で仕上がりと持続性が大きく変わります。パーマには様々な種類がありますが、美容室で主に行われるのは「コールドパーマ」と「デジタルパーマ」の2種類です。それぞれの特徴を知ることが、理想のスタイルへの第一歩です。

「デジタルパーマ」とは: 専用のロッドを使い、熱を加えながらカールを形成するパーマ技法です。髪が乾いたときにカールがくっきりと再現されるのが特徴で、コテで巻いたような立体的なカールが得意です。

コールドパーマは、薬剤の力だけでカールを形成する伝統的な方法です。髪が濡れている時に最もカールが強く出るため、ムースやジェルで仕上げるウェットなスタイリングに向いています。一方、デジタルパーマは熱処理を加えるため、持続期間が長く、自宅での再現性が高いのがメリットです。

私のサロンでは、お手入れの簡単さを重視する方や、コテ巻き風のカールを希望される方にはデジタルパーマを、根本の立ち上がりや細かい動きが欲しい方にはコールドパーマをおすすめする傾向があります。

🎯 パーマ種類比較(コールド vs デジタル)

特徴 コールドパーマ デジタルパーマ
仕上がりの特徴 濡れている時にカールが出る(ウェット感) 乾いた時にカールが出る(ドライ感)
得意なスタイル 根本の立ち上がり、細かいウェーブ コテ巻き風、大きな立体カール
持続期間(目安) 約1.5ヶ月~3ヶ月 約3ヶ月~6ヶ月
施術時間(目安) 約1.5時間~2時間 約2時間~3時間
向いている髪質 軟毛~普通毛、ダメージが少ない髪 普通毛~硬毛、パーマがかかりにくい髪

骨格診断セルフチェック:あなたはどのタイプ?

自分の身体の特徴を知ることで、似合う髪型の「正解」が見えてきます。骨格診断は、生まれ持った身体の「質感」や「ラインの特徴」から、最もスタイルがよく見えるバランスを知るためのメソッドです。まずはご自身のタイプをセルフチェックしてみましょう。

🎯 骨格タイプ・セルフチェックリスト

チェック項目 A: ストレート B: ウェーブ C: ナチュラル
身体の厚み 立体的で厚みがある 薄く華奢な印象 厚みは中程度、骨感が目立つ
重心の位置 上半身(上重心) 下半身(下重心) 重心の偏りは少ない
肌の質感(触ると) ハリと弾力がある 柔らかく、ふんわりしている 硬め、皮膚がしっかりしている
手首・関節 手首は丸みがあり、関節は小さめ 手首は平たく、関節は細い 手首・関節が大きく目立つ
似合うシルエット Iライン(縦長) Sライン(曲線的) Aライン or ラフ

※最も多く当てはまったものがあなたのタイプです。分かりにくい場合は、首の長さ(ストレート:短め、ウェーブ:長め、ナチュラル:筋が目立つ)も参考にしてください。

骨格診断別!似合うパーマスタイル徹底ガイド

骨格タイプごとに「盛れる」ボリュームの位置とカールの強さが異なります。診断結果をもとに、各タイプに最適なパーマスタイルを見ていきましょう。自分の骨格が持つ「得意」と「苦手」を知ることが重要です。

🎯 骨格タイプ別 おすすめパーマ マトリクス

骨格タイプ 得意なスタイル 苦手なスタイル おすすめ技法
ストレート 縦長シルエット、大きめワンカール、毛先パーマ 根本からの強いパーマ、細かいウェーブ(特に首周り) デジタルパーマ
ウェーブ ゆるふわウェーブ、S字カール、レイヤースタイル ストレートすぎる、重いワンレン、強すぎるカール コールドパーマ or デジタルパーマ
ナチュラル 無造作ヘア、ラフな動き、スパイラル、波巻き 均一でキッチリしたカール、タイトすぎるスタイル コールドパーマ(無造作) or デジタルパーマ(波巻き)

骨格ストレート:Iラインを意識した「縦長パーマ」

上半身に厚みがあり、ハリのある肌質が特徴のストレートタイプ。キーワードは「Iライン(縦長)」と「スッキリ感」です。

首周りや胸元にボリュームが出やすいので、根本から強くかけるパーマや、顔周りに細かいカールを持ってくると、着ぶくれして見える⚠️原因になります。似合うのは、毛先に重心を置いたスタイル。例えば、毛先だけの大きめワンカール(Cカール)や、縦落ちするような大きめのウェーブです。

技法としては、乾いたときにカールが再現されるデジタルパーマが最適です。スタイリングでボリュームを抑え、ツヤ感を出すことを意識しましょう。

骨格ウェーブ:Sラインを活かす「ゆるふわパーマ」

身体が薄く、柔らかな肌質が特徴のウェーブタイプ。キーワードは「Sライン(曲線)」と「華やかさ」です。

重心が下半身にあるため、デコルテ周りが寂しく見えがち。そのため、目線が上がるような中~高めの位置からのパーマが得意です。2025年のトレンドでもある「大きめのゆるふわウェーブ」や、レイヤーを入れたスタイルにS字カールをプラスすると、一気に華やかな印象になります。

ただし、強すぎるカールは柔らかな質感とミスマッチになることも。髪質が柔らかい方が多いので、ダメージを抑えつつ柔らかな質感を出しやすいコールドパーマ、もしくは低温のデジタルパーマが適しています。

骨格ナチュラル:フレーム感を活かす「無造作パーマ」

骨格や関節がしっかりしているフレーム感が特徴のナチュラルタイプ。キーワードは「ラフ」と「動き」です。

しっかりした骨格を活かし、あえて動きを出すスタイルが似合います。均一に整ったカールよりも、ランダムな動きや無造作な質感が得意。2025年トレンドの「ジェリーパーマ」のような少し強めのカールや、リッジの効いた「波巻きパーマ」もスタイリッシュに着こなせます。

作り込みすぎないラフな質感を出すならコールドパーマ、しっかりしたウェーブを出すならデジタルパーマと、目指すスタイルによって技法を選ぶと良いでしょう。

自宅で簡単!パーマスタイリング術

パーマは「乾かし方」と「スタイリング剤」で仕上がりの8割が決まります。せっかくかけたパーマも、スタイリングがうまくいかないと宝の持ち腐れです。骨格診断で似合うパーマをかけたら、次は再現方法をマスターしましょう。

📋 パーマスタイリング3ステップ

STEP1

タオルドライ後、洗い流さないトリートメントを馴染ませる。

STEP2

ドライヤーで根本を先に乾かす。毛先はカールを手のひらで包み込むように乾かす。

STEP3

8割乾いたらスタイリング剤を揉み込み、カールを整える。(デジタルパーマは全乾)

スタイリング剤は、目指す質感と骨格タイプに合わせて選びます。

  • 骨格ストレート: ボリュームを抑え、ツヤ感を出す「ヘアオイル」や「バーム」がおすすめ。
  • 骨格ウェーブ: 柔らかなカールを再現する「ヘアムース」や「ソフトワックス」。
  • 骨格ナチュラル: 濡れ感や束感を出す「ジェリータイプ」や、しっかり動きを出す「ハードワックス」。

例えば、骨格ストレートの方がIラインを強調しつつ毛先のカールを固定したい場合や、ナチュラルタイプの方がメンズライクな束感をしっかり作りたい場合は、セット力の高いワックスが適しています。

一つの例として、アリミノ ピース フリーズキープワックス(黒)は、Amazonで約1,000件以上のレビューを獲得し、平均評価は★4.5です(2025年10月調査時点)。非常に高いセット力とキープ力が評価されており、作ったカールを1日中維持したい場合に適しています。⚠️ただし、セット力が強いため、つけすぎると重くなる点や、洗い流しにくさを指摘する声もあります。骨格ウェーブの方がゆるふわ感を出すのには不向きですが、質感をしっかり固定したい場合には有効な選択肢です。

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🎯 このセクションの3つのポイント

  • パーマのスタイリングは、根本から乾かすのが鉄則。
  • カールは手のひらで包み込むように(デジタル)か、握るように(コールド)乾かす。
  • 骨格に合わせ、ストレートは「ツヤ・まとまり」、ウェーブは「柔らかさ」、ナチュラルは「束感・動き」を出すスタイリング剤を選ぶ。

プロのコツとNG行動:パーマを長持ちさせる秘訣

パーマ後の48時間は、カールを定着させる最も重要な期間です。サロンでの仕上がりをキープするには、日々のケアと、美容師への正しいオーダー方法が鍵となります。

⚠️ 必ずお読みください:パーマ当日のNG行動

パーマ施術当日のシャンプーは絶対に避けてください。薬剤が髪に定着するには約48時間かかります。この間にシャンプーをすると、カールが著しく緩む原因となります。また、施術後すぐのきついヘアゴムでの結束も、変なクセがつくためNGです。

⚖️ パーマケアのNG vs OK

❌ NG例
  • 施術当日のシャンプー
  • 洗浄力の強い(高級アルコール系)シャンプー
  • 濡れたまま寝る(摩擦でダメージ)
  • 乾いた状態での過度なブラッシング
✅ OK例
  • 施術後48時間経ってからのシャンプー
  • アミノ酸系・弱酸性の洗浄剤
  • タオルドライ後すぐに乾かす
  • 目の粗いコームで優しくとかす

サロンでのオーダー方法のコツ

失敗しないためには、美容師とのイメージ共有が不可欠です。単に「おまかせで」と言うのではなく、以下の点を伝えてください。

  1. 骨格診断の結果: 「自分は骨格ストレートだと思うので、首周りはスッキリさせたい」など。
  2. 理想のスタイル写真: 2~3枚見せ、「この写真のどこが気に入っているか(カールの強さ、全体の雰囲気など)」を伝えます。
  3. ライフスタイル: 「朝はスタイリングに5分しか取れない」「よく髪を結ぶ」など。
  4. 過去の失敗談: 「以前デジタルパーマでチリチリになった」「カールがすぐ取れた」など。

骨格診断だけでなく、顔型診断も併用すると、さらに似合うスタイルが見つかりやすくなります。

失敗時のリカバリー方法

万が一、仕上がりが理想と違った場合の対処法です。

  • カールが弱すぎた場合: まず1週間は様子を見てください。薬剤が馴染んでカールが出ることもあります。それでも弱い場合、施術したサロンに相談しましょう。保証期間内(通常1~2週間)であれば、無料でかけ直し(パーマ)に応じてくれるケースがほとんどです。
  • ボリュームが出過ぎた・カールが強すぎた場合: これもまずはサロンに相談するのが一番です。パーマを落とす専用の薬剤(ストレートパーマとは異なる)でカールを緩める調整が可能です。自分で無理にストレートアイロンを当て続けると、高温で髪が硬くなる「タンパク変性」を起こし、修復が難しくなります。
  • ダメージが気になる場合: パーマによるダメージは避けられません。すぐに集中トリートメントやヘアマスクでケアを始めましょう。特に洗い流さないトリートメントは必須です。これ以上悪化させないよう、日々のダメージケアを徹底してください。

よくある質問(FAQ)

骨格診断とパーマに関する、お客様からよく頂く質問にお答えします。

Q1: 骨格ストレートはパーマが似合わないと聞きましたが…?

A1: 「似合わない」のではなく、「似合うパーマが限られる」のが正解です。首周りや上半身にボリュームを出すスタイル(細かいウェーブや根本からのカール)は、ストレートタイプの厚みを強調してしまいがちです。 一方で、毛先を中心とした動きや、縦のラインを強調する大きめのカール、ワンカールパーマは非常に似合います。ボリュームの位置をコントロールすれば、パーマは強力な味方になります。

Q2: 骨格ウェーブですが、ボリュームが出すぎるのが怖いです。

A2: 骨格ウェーブの方は、柔らかな髪質(軟毛)の方も多く、パーマでボリュームが出やすい傾向はあります。対策としては、カールを始める位置を少し下げる(耳下や顎ラインから)、または、全体に均一にかけるのではなく、レイヤーを入れて動きを出す部分にだけかけるといった調整が有効です。 オーダー時に「ボリュームは抑えつつ、華やかな動きが欲しい」と具体的に伝えましょう。

Q3: 骨格ナチュラルに似合う「無造作ヘア」のコツは?

A3: コツは「作り込みすぎないこと」です。ナチュラルタイプの方は、均一で綺麗なカールよりも、あえてカールの強弱をつけたり、スパイラル状のカールを混ぜたりする方が似合います。 スタイリングでは、ジェリーやバームを使い、少しウェットな束感を出すと、骨格のフレーム感と調和したラフでおしゃれな雰囲気に仕上がります。

Q4: 縮毛矯正をかけた髪にもパーマはできますか?

A4: ⚠️ 非常に難易度が高く、おすすめできないケースが多いです。縮毛矯正は髪の内部結合を一度切り、熱で固定する非常に強い施術です。その上からパーマ(特にデジタルパーマ)をかけると、髪が熱ダメージに耐えられず、チリチリになったり、最悪の場合ちぎれたりするリスクがあります。 もし施術するとしても、矯正部分をカットし終えてからか、高度な技術を持つ美容師にダメージケアを前提に相談する必要があります。

まとめ

パーマ選びで失敗しないためには、トレンドを追うだけでなく、自分の「骨格診断」タイプを知ることが最も重要です。

  • 骨格ストレート: Iラインを意識し、毛先中心の縦長カールでスッキリと。
  • 骨格ウェーブ: Sラインを活かし、中間の高さからゆるふわカールで華やかに。
  • 骨格ナチュラル: フレーム感を活かし、無造作なラフカールでスタイリッシュに。

自分の骨格タイプと、デジタルパーマ・コールドパーマの特性を理解し、美容師に正しくオーダーすることで、あなたの魅力を最大限に引き出すパーマスタイルは必ず見つかります。この記事が、あなたのパーマ選びの助けになれば幸いです。

骨格診断やパーマのスタイリング手順について、私のYouTubeチャンネルでも詳しく解説しています。

📚 参考文献

  • ミルボン公式サイト パーマ技術ガイド
  • ELLEgirl「2025年は“ジェリーパーマ”がトレンドヘア!」
  • OZmall「2025年のトレンドはコレ!最旬ヘアスタイル」
  • 日本骨格診断協会 公式テキスト

※本記事は一般情報であり、医療アドバイスではありません。アレルギーや症状が気になる場合は医師に相談してください。

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【髪技屋さんのプロフィール】

■ 美容師歴・実績: 20年以上のベテラン美容師。🏆 全国大会入賞、📝 美容専門誌掲載の実績を持つ。

■ 活動内容: 髪の知識・技術全般の講師としても活動。プロも支持する技術で髪の悩みを解決。

■ YouTube: 動画数 1200本以上、総再生回数 2700万回、登録者 3.8万人を達成。

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