- おばさん見えの原因は「丸すぎるシルエット」にある
- ウエイトの位置よりも「メリハリ」の有無で印象が決まる
- パーマのロッド配分と美容師への伝え方まで押さえておくと安心
美容室でお客様の髪型をご提案していると、「気づけばおばさんっぽく見える髪型になっていた」というお悩みをよく耳にします。同じように丸みのあるショートでも、垢抜けて見える人とそうでない人がいるのはなぜでしょうか?その差は、髪の長さや量ではなく「シルエットのメリハリ」にあります。
おばちゃん髪型がダサいと言われる本当の理由
丸みだけで構成されたシルエットは、良くも悪くも「丸坊主」と同じ構造になってしまいます。昔ながらの「おばちゃんパーマ」や「おばちゃんカット」に共通する特徴がこれで、手入れのしやすさを優先した結果、シルエットの調整が後回しになっているケースが少なくありません。
丸いシルエットは「丸坊主」と同じ構造
パーマをかけた当日はブローで丸みをまとめても、数日経ってカールが戻ってくると、頭全体が丸く見えてくることがあります。この丸さそのものが、老けた印象・古い印象につながりやすい要因です。丸みを完全になくす必要はありませんが、丸みだけで終わらせないことが重要なポイントになります。実際に、「手入れのしやすさを優先して丸みのあるショートを選んだら、思っていた以上に老けて見えてしまった」という声は、SNSやYahoo!知恵袋でもよく見かけます。
絶壁・ハチ張り・トップ潰れ…骨格の悩みを隠せていない
日本人の頭の形に関する悩みとして多いのが、絶壁・ハチ張り・トップの潰れの3つです。こうした骨格の悩みを持つ状態のまま真ん丸のシルエットを選んでしまうと、骨格をカバーする役割を果たせず、シルエットの粗さがそのまま表に出てしまいます。丸いシルエット自体が骨格の悩みを目立たせてしまうという点は、覚えておきたいポイントです。カットの技術面でいうと、段差の入れ方一つでシルエットの印象は大きく変わります。より詳しい技法はグラデーションカットのやり方|段の作り方を完全解説でも解説していますので、あわせて参考にしてください。
おばさんに見えない髪型はシルエットで決まる
おばさんっぽく見えない髪型は、ウエイトの位置がどこにあっても成立します。ウエイトとは後頭部のふくらみが最も出ている位置のことです。
ウエイト(丸み)の位置で印象は変わる
上の画像は前下がりのショートグラデーションで、ウエイトが低めに設定されています。落ち着きのある大人っぽい印象にまとまるのが特徴です。
こちらは高めのグラデーションによってウエイトが上に移動しているのがわかります。ウエイトが高めでも低めでも、格好良く見える点は共通しています。
格好良く見える髪型に共通する「メリハリ」
ウエイトの位置に関わらず、格好良く見える髪型に共通しているのが「メリハリ」です。丸みのあるトップから、襟足やサイドに向けて一気に締まるラインを作ることで、輪郭に緊張感が生まれます。ミディアムでのメリハリづくりの実例は50代 ミディアム|ひし形シルエットのレイヤーカットでも紹介しています。
①ウエイトからの急激な締まり(ひし形シルエット)
グラデーションの下にレイヤーを重ねることで、丸みからくぼみへの落差が生まれます。丸みは女性のお客様に必要な要素ですが、丸みだけではシルエットが単調になります。襟足やサイドのアウトラインを締めることで、メリハリのあるひし形シルエットに近づきます。
②アウトラインは繊細な毛束で作る
アウトラインは髪型の中で最も見られる部分です。上下・左右から質感を調整するカットを加えることで、繊細な毛束感が自然に生まれます。毛先を軽くすくって動きを出すことも、重たい印象を避けるポイントの一つです。
パーマ後の毛束にメリハリのある動きを出したい方には、こうしたスタイリング剤を仕上げに取り入れるのもおすすめです。
パーマのかけ方にもメリハリが必要
上から下まで均一ロッドはNG
ベリーショートのおばちゃんパーマでも、ショートボブ〜ミディアムのおばさんパーマでも、トップから襟足に向けて少しずつロッドを小さくしていく巻き方は、シルエットが単調になりやすい傾向があります。いわゆる「大仏さんパーマ」のように、上から下まで均一にクルクルとかけるのは避けたいところです。
上フワッと・下シュッの黄金比
襟足はピタッと落ち着く程度にゆるめのパーマを、サイドのアウトラインは毛先が柔らかく動く程度に仕上げると、全体に締まりが出ます。上半分はふんわり、下半分はすっきりとした質感にまとめる「上フワッと・下シュッ」の考え方が、メリハリのあるシルエットづくりの黄金比です。並行して、長さでレイヤーを入れる場合と、毛量や質感で削いでレイヤーに見せる場合の2通りがあります。より詳しいパーマの選び方は50代女性に似合うパーマ完全ガイドでも解説しています。
パーマ後の質感やツヤが気になる方には、仕上げのケアアイテムを一つ取り入れておくと髪の印象がまとまりやすくなります。
現場で施術していると、同じ太さのロッドでも巻く角度や引き出す方向によってシルエットの締まり方が変わってくることを感じます。仕上がりのイメージがある場合は、パーマをかける前のカウンセリングで共有しておくと、仕上がりのズレが少なくなります。
美容師にどう伝える?失敗しないオーダーの仕方
「メリハリのあるシルエットにしたい」と伝えるだけでは、美容師によって解釈の幅が生まれてしまうことがあります。「トップは丸みを残しつつ、襟足やサイドはしっかり締めてほしい」というように、丸みを残す部分と締める部分を分けて伝えると、意図が共有されやすくなります。あわせて、絶壁やハチ張りなど気になる骨格の悩みを伝えておくと、カットやパーマの組み立て方に反映してもらいやすくなるでしょう。パーマを希望する場合は、この記事で紹介した「上フワッと・下シュッ」というキーワードを伝えると、ロッド配分のイメージも共有しやすくなります!
よくある質問
💬 よくある質問
おばさんに見える髪型の一番の特徴は?
丸いシルエットで統一されていることが大きな特徴です。トップから毛先まで均一に丸みが出ると骨格の悩みを補正できず、輪郭全体がぼやけた印象になりやすくなります。
丸みショートはもうダメ?
丸みそのものがNGなわけではありません。丸みだけで終わらせず、アウトラインを締めてメリハリをつけることが大切です。丸みと締まりのバランスが取れていれば、ショートでも軽やかな印象になります。
パーマ自体がおばさんっぽくなる原因になりますか?
パーマそのものというより、ロッドの配分が上から下まで均一になりやすいことが要因の一つと考えられます。上下でカールの強さに差をつけると、同じパーマでも印象が変わりやすくなります。
美容師にどう伝えればひし形シルエットになりますか?
「トップは丸みを残しつつ、襟足やサイドは締めてほしい」と伝えると意図が共有されやすいでしょう。気になる骨格の悩みもあわせて伝えると、仕上がりの精度が上がりやすくなります。
ロングヘアでもおばさんに見えない工夫はありますか?
考え方はロングでも共通しています。トップに自然な丸みを残しつつ、毛先やサイドの毛束を軽くすることで、重たく丸い印象を避けやすくなります。
まとめ
おばさんに見えない髪型のポイントは、丸みをなくすことではなく、丸みからのメリハリをどう作るかにあります。シルエットの締まり、パーマのロッド配分、そして美容師への伝え方まで意識することで、同じ丸みのある髪型でも印象は大きく変わります。次回のカットやパーマの際は、今回ご紹介したメリハリの考え方をぜひオーダーの参考にしてください。


