骨格診断でわかる!メンズパーマの似合わせと失敗しない選び方

読了時間:約8分 | 難易度:★★☆☆☆(初心者〜中級者向け)
この記事の結論: 骨格診断で「似合う」を知れば、メンズパーマの失敗は防げます!
メンズ骨格診断とパーマの相性をテーマにしたヘアカタログ画像。スタジオ撮影の4面構成で、20〜30代の日本人男性モデルが前・右・左・後ろの角度から撮影されている。清潔感のあるナチュラルウェーブヘアで、柔らかい照明により髪の艶と立体感が際立つ。背景は淡いクリームベージュで、全体的に上品でプロフェッショナルな印象。

はじめに:なぜメンズパーマに「骨格診断」が必要なのか

メンズパーマの成否は「骨格」との相性が鍵を握っています。美容師歴20年以上の「髪技屋さん」として断言できますが、流行っているからという理由だけでパーマを選ぶと、多くの場合「何か違う」という結果になりがちです。

2025年のメンズパーマトレンドは、「フェザーパーマ」のような自然な毛流れを作るスタイルや、韓国風の「波巻きパーマ」が引き続き人気です。しかし、これらのスタイルも万人に似合うわけではありません。

「パーマをかけたら思ったよりボリュームが出すぎた」「逆にペタッとして似合わなかった」こうした失敗の多くは、ご自身の顔型だけでなく、身体全体のバランス=骨格タイプを考慮していないことが原因です。

この記事では、ご自身の骨格(ストレート・ウェーブ・ナチュラル)をセルフ診断し、タイプ別に本当に似合うパーマスタイルを見つける方法、そして失敗しないオーダーのコツまで、プロの目線で徹底的に解説します。


基礎知識:メンズパーマの種類と2025年トレンド

パーマは「薬剤」と「熱」の使い方で仕上がりが全く異なります。まずは、代表的なパーマの種類と、2025年のトレンドスタイルを把握しておきましょう。

「デジタルパーマ」とは: 専用のロッドを使い、熱を加えながらカールを形成するパーマ技法です。乾いた状態でもカールがしっかり出やすく、再現性が高いのが特徴です。反面、コールドパーマより施術時間が長く、熱によるダメージリスクも伴います。

代表的なパーマの種類比較

サロンで使われる主なパーマは、大きく分けて以下の3つです。それぞれの特徴を理解し、自分の髪質やライフスタイルに合うものを選びましょう。

🎯 パーマ種類別 比較表

種類 特徴 持続期間目安 向いている髪質
コールドパーマ 熱を使わない基本的なパーマ。濡れている時にカールが最も出やすい。根元からの立ち上げが得意。 約1.5~2ヶ月 健康毛~ダメージ毛
デジタルパーマ 熱処理を加えるパーマ。乾かすだけでカールが再現しやすく、持ちが良い。コテで巻いたような質感が特徴。 約2~4ヶ月 硬毛、太毛、クセ毛
酸性パーマ 髪の毛に近い弱酸性の薬剤を使用。ダメージを最小限に抑え、柔らかい質感に仕上がる。 約1.5~3ヶ月 ダメージ毛、ブリーチ毛、細毛

2025年メンズパーマ トレンド

私の経験上、近年のメンズパーマは「やりすぎていない、自然なスタイル」が主流です。特に2025年は、以下のスタイルが人気を集めています。

  • フェザーパーマ: その名の通り、羽(フェザー)のように軽く、柔らかい毛流れを作るパーマ。特に前髪やトップに自然な動きを出したい方におすすめです。
  • 波巻きパーマ: 複数のロッドを使い、波打つような立体的なウェーブを作ります。韓国風スタイルによく見られ、スパイラルパーマよりもリッジが緩やかなのが特徴です。
  • ニュアンスパーマ: クセ毛風の「ごくゆるい」パーマ。パーマをかけているか分からない程度で、スタイリングを格段にしやすくします。骨格ストレートの方にもおすすめです。

診断ガイド:自分の骨格タイプを見つける方法

骨格診断は「筋肉・脂肪のつき方」「関節の大きさ」で3タイプに分類します。顔型だけでなく、首の長さや肩幅など、体全体のバランスを見ることで、本当に似合うヘアスタイルが導き出せます。

以下のチェックリストで、自分に最も当てはまるタイプを確認してみましょう。

🎯 メンズ骨格 セルフチェックリスト

チェック項目 A: ストレート B: ウェーブ C: ナチュラル
身体の印象 立体的で厚みがある。筋肉質。 平面的で薄い。華奢な印象。 フレームがしっかり。骨や関節が目立つ。
やや短め~普通。 長めで細い。 首筋やスジが目立ちやすい。
手首・手のひら 手首の断面が丸い。手のひらに厚みがある。 手首の断面が平たい。手のひらが薄い。 手首の骨がしっかり。手の甲がスジっぽい。
似合う服装 ジャストサイズ。Vネック。シンプルなデザイン。 タイトめ。柔らかい素材。装飾のあるデザイン。 オーバーサイズ。麻やデニムなどラフな素材。

※最も多く当てはまったものが、あなたの骨格タイプである可能性が高いです。


【骨格診断】タイプ別!似合うメンズパーマ徹底ガイド

骨格タイプが分かれば、似合うパーマの「強さ」と「位置」が決まります。ここでは、各タイプの特徴と、相性抜群のパーマスタイルを具体的に解説します。

🎯 骨格タイプ別 おすすめパーマ マトリクス

骨格タイプ キーワード 相性の良いパーマ 避けるべきスタイル
ストレート シンプル、クリーン、Iライン ニュアンスパーマ、毛先のCカール、ダウンパーマ 根元からの強すぎるカール、ボリューム過多
ウェーブ ソフト、華やか、曲線 ゆるふわパーマ、波巻きパーマ(弱め)、ウルフパーマ 直毛すぎるスタイル、重すぎるマッシュ
ナチュラル ラフ、無造作、ドライ スパイラルパーマ、ツイストスパイラル、波巻きパーマ(強め) タイトで直線的なスタイル、コンパクトすぎるショート

骨格ストレート:シンプル&クリーンなスタイル

上半身に厚みがあり、筋肉質な「ストレート」タイプ。キーワードは「引き算」です。ボリュームを足しすぎると、着太りして見えたり、顔が大きく見えたりしがちです。

  • 最適なパーマ: ニュアンスパーマや、毛先にだけ動きをつけるCカールパーマが最適です。
  • ポイント: 根元はボリュームを抑え、毛先に自然な流れを作ることを意識します。サイドをツーブロックや刈り上げでタイトに抑え、縦のライン(Iライン)を強調するとバランスが良くなります。クセが強い方は、ボリュームを抑えるストレートパーマパーマ落としも一つの手です。

骨格ウェーブ:柔らかさ&華やかさをプラス

身体が華奢で、ソフトな印象の「ウェーブ」タイプ。キーワードは「足し算」です。シンプルな直毛スタイルは、逆に寂しく見えてしまうことがあります。

  • 最適なパーマ: 柔らかい曲線を作るゆるふわパーマや、トレンドのフェザーパーマが似合います。
  • ポイント: 上半身が華奢なため、ヘアスタイルでボリュームと華やかさをプラスするのが正解です。特に、トップや後頭部に丸みを持たせると、バランスが整います。首が長い方が多いので、襟足を少し長めに残すウルフカットとの相性も抜群です。

骨格ナチュラル:ラフ&無造作感で魅せる

骨格や関節がしっかりしている「ナチュラル」タイプ。キーワードは「無造作」と「ラフさ」です。かっちり決めすぎると、骨格の強さが際立ちすぎてしまいます。

  • 最適なパーマ: スパイラルパーマツイストスパイラルなど、立体的で動きのあるスタイルが最も似合います。
  • ポイント: フレームがしっかりしているため、ヘアスタイルにもある程度のボリュームと動きが必要です。ドライな質感で仕上げるラフなスタイルが、持ち前の「こなれ感」を引き立てます。あえて長めのミディアムヘアにパーマをかけるのも非常におすすめです。

🎯 このセクションの3つのポイント

  • ストレートはボリュームを「引く」(ニュアンス程度)
  • ウェーブはボリュームを「足す」(ゆるふわ、曲線)
  • ナチュラルは動きを「加える」(無造作、スパイラル)

自宅で簡単!パーマを活かすスタイリングHowTo

パーマの再現性は「乾かし方」と「スタイリング剤選び」で決まります。特にコールドパーマは、濡れている時に一番カールが出るため、乾かしすぎないのが鉄則です。

📋 パーマスタイリング3ステップ

STEP1

タオルドライ後、根元を中心にドライヤーで8割乾かす。

STEP2

毛先(パーマ部分)を軽く濡らし、スタイリング剤を揉み込む。

STEP3

カールを手のひらで握りながら、ドライヤーの弱風で形をキープ。

※デジタルパーマの場合は、STEP2でスタイリング剤をつけ、STEP3で指に巻き付けながら乾かすとカールが蘇ります。

骨格・仕上がり別:おすすめスタイリング剤

スタイリング剤も、骨格タイプに合わせると失敗がありません。骨格ストレートはツヤ感、ナチュラルはドライ(マット)感が似合います。Webリサーチの結果、高評価を得ている製品を紹介します。

① ツヤ感・キープ力重視(ストレート、ウェーブ向け)

例えば、アリミノ メン「フリーズキープ ジェル」は、複数のレビューサイトで総合評価★4.32(5段階中)と高評価です。耐湿性も高く、パーマのツヤ感を出しながら一日中キープする力があります。

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② ハードなキープ力(ストレートのダウンパーマ、ナチュラルの束感)

YANAGIYA「J ウルトラハードジェル N」も、総合評価★4.60(5段階中)と非常に高い評価を得ています。仕上がりや耐湿性で満点を獲得しており、強いセット力でパーマの束感をしっかり出したい時に最適です。

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③ 柔らかいウェーブ・濡れ感(ウェーブ、ナチュラル向け)

サロンブランドのLIPPS(リップス)「プレイウェーブワックス」は、パーマヘア専用に開発されたワックスです。ベタつかずにツヤや濡れ感を出し、ゆるいウェーブやクセ毛風のスタイリングに適しています。

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美容師が教えるプロのコツとNG行動

パーマを長持ちさせ、ダメージを抑えるには日々のケアが不可欠です。ここでは、サロンでのオーダーのコツから、万が一の失敗リカバリーまで解説します。

⚠️ 骨格に合わないパーマのリスク

骨格ストレートの方が強いスパイラルパーマをかけると、頭部と肩幅が強調されすぎて体が大きく見えてしまいます。逆に骨格ウェーブの方がボリュームを抑えすぎると、貧相に見えてしまう危険性があります。必ず自分の骨格タイプを意識してください。

⚖️ パーマケアのNG vs OK

❌ NG例
  • 施術当日のシャンプー(カールが定着しない)
  • 洗浄力の強すぎるシャンプー(カールが落ちやすい)
  • 濡れたまま寝る(摩擦でダメージ&寝癖)
  • 高温のヘアアイロンで伸ばす
✅ OK例
  • 施術後24~48時間はシャンプーを控える
  • アミノ酸系などマイルドなシャンプーを使う
  • タオルドライ後、洗い流さないトリートメントをつける
  • 目の粗いコームで優しくとかす

サロンでのオーダー方法のコツ

美容師に「似合うように」と丸投げするのは危険です。以下のポイントを伝えて、イメージを共有しましょう。

  1. 骨格タイプを伝える: 「自分は骨格ストレート(ウェーブ/ナチュラル)だと思うので、ボリュームを抑えたい(出したい)」と伝えます。
  2. 写真を見せる(2~3枚): 理想のスタイル写真を見せます。その際、「このスタイルのどの部分が好きなのか(例:前髪の流れ、全体のゆるさ)」を具体的に伝えると確実です。
  3. NGを伝える: 「過去にパーマでボリュームが出すぎた」「朝のセットは楽にしたい」など、避けたいことやライフスタイルを明確に伝えます。

これらの情報があれば、美容師はあなたの骨格と髪質に合わせた最適な薬剤と巻き方を提案できます。

失敗時のリカバリー方法

万が一、仕上がりが理想と違った場合の対処法です。

  • カールが弱すぎた場合: まずはサロンに相談しましょう。施術から1週間以内であれば、無料でかけ直してもらえるケースが多いです。自宅では、スタイリング時に一度髪をしっかり濡らし、ムースやジェルでカールを固定することで、一時的にカールを強く見せることができます。
  • ボリューム過多・強すぎた場合: これもまずはサロンに相談するのが一番です。パーマ落とし(ストレートパーマ)で調整できます。自宅では、洗い流さないトリートメントやオイルを多めにつけて、髪の重さでボリュームを抑えるのが効果的です。
  • ダメージが気になる場合: パーマ後の髪は非常にデリケートです。ダメージケア用のシャンプー・トリートメントに切り替え、ドライヤー前には必ず洗い流さないトリートメントを使用してください。

メンズ骨格診断パーマ よくある質問(FAQ)

骨格診断に関する疑問や、髪質との兼ね合いについてお答えします。

Q1: 骨格診断と顔型診断、どちらを優先すべきですか?

A: 両方考慮するのがベストですが、迷ったら「骨格診断」を優先することをおすすめします。

顔型(丸顔、面長など)は前髪の作り方やサイドの長さでカバーできます。しかし、骨格(体の厚みやフレーム感)に合わないボリューム感のパーマは、全身のバランスを崩してしまいます。私の経験では、骨格に合わせた方がトータルの「似合ってる感」は出やすいです。

Q2: 髪質が硬い(または柔らかい)のですが、骨格に合いますか?

A: 髪質に合わせて「パーマの種類」を選ぶことで対応可能です。

例えば、骨格ウェーブ(ゆるふわが似合う)だが髪質が硬い場合、コールドパーマではかかりにくいか、強くなりすぎる可能性があります。その場合、デジタルパーマで柔らかいカールを作る、といった調整をします。逆に骨格ナチュラル(動きが必要)だが髪が柔らかい場合は、根元からかけられるコールドパーマでしっかり動きを出す、などです。髪質は美容師が判断しますので、骨格タイプ(なりたいイメージ)を優先して伝えてください。

Q3: パーマはどれくらい持ちますか?

A: 髪質やパーマの種類によりますが、目安は1.5ヶ月~3ヶ月程度です。

一般的に、コールドパーマよりデジタルパーマの方が長持ちする傾向があります。また、髪が伸びると根元の直毛部分が目立ち、パーマ部分もカットで失われていくため、スタイル維持には2ヶ月に1回程度のメンテナンス(カットやかけ直し)をおすすめします。


まとめ:骨格診断で「失敗しないパーマ選び」を

メンズパーマで失敗しないためには、トレンドを追うだけでなく、「自分の骨格に合っているか?」という視点を持つことが非常に重要です。

骨格ストレートの方は、ボリュームを抑えたクリーンなスタイル。 骨格ウェーブの方は、柔らかさをプラスする華やかなスタイル。 骨格ナチュラルの方は、動きとラフさを活かした無造作なスタイル。

この基本原則を知っておくだけで、サロンでのオーダースキルは格段に上がります。ご自身の骨格タイプを理解し、あなたに最適なパーマスタイルを見つけてください。自分での判断が難しい場合は、ぜひ信頼できる美容師に相談してみてください。

髪技屋さんのYouTubeチャンネルでは、動画でパーマスタイリング手順を詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

📚 参考文献

  • HOT PEPPER Beauty Magazine「メンズ骨格診断」
  • 株式会社ミルボン「パーマ技術ガイド」
  • 各スタイリング剤メーカー公式サイト(アリミノ、柳屋本店、LIPPS)

※本記事は一般情報であり、医療アドバイスではありません。アレルギーや症状が気になる場合は医師に相談してください。

この記事が役立ったら、美容師仲間とシェアして技術を高め合いましょう!

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【髪技屋さんのプロフィール】

■ 美容師歴・実績: 20年以上のベテラン美容師。🏆 全国大会入賞、📝 美容専門誌掲載の実績を持つ。

■ 活動内容: 髪の知識・技術全般の講師としても活動。プロも支持する技術で髪の悩みを解決。

■ YouTube: 動画数 1200本以上、総再生回数 2700万回、登録者 3.8万人を達成。

■ ブログ: 記事数 700本以上。ヘアケア、カラー調合、骨格別ヘアなど、髪のあらゆる疑問を解決。