- パルティを使ったセルフインナーカラーの全手順
- 失敗しない「ブロッキング」の正確なやり方
- 20代に人気のトレンドカラー(ピンク・アッシュ系)の選び方
- インナーカラーの色ムラ防止と色落ち対策
ヘアカラーやブリーチ剤は使用48時間前にパッチテストが必須です。 アレルギーは体質の変化などで突然発症することがあります。 詳しい手順は本文の安全ガイドで必ず確認してください。
はじめに
こんにちは!美容師歴20年以上の「髪技屋さん」です。最近、20代のお客様を中心に「インナーカラー」のオーダーが本当に増えましたね。特にSNSで見るようなピンクベージュやアッシュグレーは、個性を出しつつも派手すぎないと大人気です。
「でも、美容室は高いし時間もかかる…」そんな悩みから、市販のカラー剤「パルティ」を使ってセルフで挑戦したい!と考える方も多いでしょう。パルティはドラッグストアで手に入りやすく、初心者でも使いやすい処方が魅力です。
この記事では、パルティのブリーチ剤とカラー剤を使った、セルフインナーカラーの全手順を徹底解説します。失敗しないコツから色選び、アフターケアまで網羅するので、ぜひ参考にしてくださいね。気になるカラー剤は、画面下部の『PR⭐️Amazonで探す』からチェックできますよ。
セルフインナーカラーでよくある失敗とその原因
私のサロンには「セルフでインナーカラーをしたら失敗した…」というご相談が、セルフカラー関連の悩みの中で約4割を占めています。そのほとんどは、特定の原因に集約されます。
1. 境目がガタガタ・変な場所に色が入った(ブロッキングの失敗)
これが最も多い失敗です。インナーカラーは「表面の髪」と「内側の染める髪」を正確に分けるブロッキングが命。この分け方が曖昧だと、染めるつもりのない表面の髪にまでブリーチ剤がついてしまい、悲惨な結果になります。
2. 色がキレイに入らない・オレンジっぽくなる(ブリーチ不足)
特にピンクやアッシュ系の淡い色は、ベースの髪がしっかり明るくなっていないとキレイに発色しません。ブリーチが中途半端だと、ただのオレンジっぽい茶色になってしまいます。⚠️ 黒髪からピンクやアッシュを目指す場合、ブリーチは必須です。
3. ムラがひどい(薬剤の塗布量不足)
「薬剤が足りるか不安で…」と少量で済ませようとすると、必ずムラになります。特にブリーチ剤は、たっぷり塗らないと脱色力が弱まります。インナー部分だけでも、ケチらずにしっかり塗ることが大切です。
【サロン事例】ブロッキング失敗で「まだら模様」に…
先日、20代前半の女性が「セルフでインナーカラーに挑戦したら、まだら模様になった」と駆け込んできました。
【状況】 髪を見せていただくと、インナー部分だけでなく、表面の髪の根元付近にもブリーチ剤が飛び火していました。さらに、インナー部分自体も根本が明るく毛先が暗いという典型的なムラ状態でした。
【原因】 原因は明確で、「ブロッキングの甘さ」と「塗布順の間違い」です。ご本人曰く、ダッカール(髪留めクリップ)を使わず、手ぐしで適当に分けてしまったそうです。また、薬剤を熱がこもりやすい根元から塗ってしまったため、根元だけが明るくなりすぎたのです。
【解決】 サロンでは、まずブリーチのムラを修正(リタッチ)し、表面の髪に誤って付いた部分を馴染ませるカラーを施しました。お客様には、次回からは必ずダッカールで「染めない髪」を完璧に固定すること、ブリーチは毛先から塗ることをアドバイスしました。
安全性・準備ガイド
セルフカラーで最も重要なのは「安全性」です。キレイに染めること以前に、ご自身の体を守るための準備を絶対に怠ってはいけません。
ブリーチ剤・ヘアカラー剤の両方で、染める48時間前(2日前)に必ずパッチテストを行ってください。「前は大丈夫だったから」は通用しません。アレルギーは、ある日突然発症します。
【簡単な手順】
1. 薬剤(ブリーチ剤・カラー剤それぞれ)を少量混ぜて作ります。
2. 腕の内側に10円玉大に塗り、自然乾燥させます。
3. 48時間放置し、かゆみ・発疹・水ぶくれなどの異常がないか確認します。
※異常が出たら、すぐに洗い流し、その薬剤は絶対に使用しないでください。
インナーカラーに必要な準備物リスト
ブロッキングを正確に行うため、準備物は非常に重要です。特にダッカールは多めに用意しましょう。
- パルティ ミルクブリーチ(ベース用・最低1箱)
- パルティ カラーリングミルク(色入れ用・最低1箱)
- ダッカール(髪留めクリップ)(6本以上。ブロッキングの命です)
- コーム(櫛。髪を正確に分けるため)
- イヤーキャップ(耳の汚れ防止)
- ケープまたは汚れてもいい服(必須)
- 油性の保護クリーム(ワセリンなど。顔周りや襟足に塗る)
- 鏡(合わせ鏡ができると最高です)
- 新聞紙(床の汚れ防止)
パルティで作る!トレンドインナーカラーのセルフ施術方法
ここが最重要セクションです。インナーカラーは「ブリーチ」と「色入れ」の2段階で行います。パルティの「ミルクブリーチ」でベースを作り、「カラーリングミルク」で色を入れます。塗布時間は各10分程度、放置時間を含めても1時間〜1時間半ほどで完了します。
📋 インナーカラー成功の3ステップ
最重要!インナー部分を正確にブロッキング
「ミルクブリーチ」でベース作り(脱色)
「カラーリングミルク」で色入れ(染色)
※注釈: 施術前にパッチテストと準備を完了させてください。
STEP1: 最重要!インナー部分のブロッキング
ここが最大の山場です。焦らず丁寧に行いましょう。
- 分ける位置を決める:耳後ろ(イヤリングカラー)だけにするか、襟足まで広く入れるか決めます。20代のトレンドは、もみあげから耳後ろまでの範囲が人気です。
- コームで正確に分ける:鏡を見ながら、コームの先端を使って染めたい部分(内側)と染めない部分(表面)の境界線を真っ直ぐ引きます。
- 「染めない髪」を隔離する:ここが一番大事です。染めない表面の髪をすべて持ち上げ、頭頂部でダッカールで厳重に固定します。1本も落ちてこないように、複数のクリップで留めてください。
- 保護する:染める部分の髪の生え際(顔周り、首筋)に保護クリームを塗ります。
STEP2: 「ミルクブリーチ」でベース作り(脱色)
パルティの「ミルクブリーチ」を使って、インナー部分の髪を明るくします。ハイトーンのピンクなどを入れたい場合は「ハイトーンタイプ」を選びましょう。
- 薬剤(1剤、2剤、パウダー)を説明書通りに混ぜます。
- 染まりにくい「毛先」から薬剤を塗布します。根元は体温で染まりやすいため、最後に塗ります。
- 薬剤はケチらずたっぷりと塗ってください。これがムラを防ぐコツです。
- ブロッキングした部分全体に塗れたら、アルミホイルで軽く包むと脱色効率が上がります。(染めない髪に付かないよう注意)
- 説明書の放置時間(例:15~30分)を守り、こまめに明るさをチェックします。希望の明るさになったら、ぬるま湯でしっかり洗い流し、シャンプー・トリートメントをします。
STEP3: 「カラーリングミルク」で色入れ(染色)
ブリーチでベースができたら、一度髪を「完全に乾かし」ます。濡れたままだと色が薄まったり、ムラの原因になります。
- ブリーチした部分が乾いたら、再度STEP1と同様に「染めない髪」を完璧にブロッキングします。
- 「パルティ カラーリングミルク」(例:トレンドの「本音ピンク」や「まなざしアッシュ」)を説明書通りに混ぜます。
- ブリーチした部分に、手で揉み込むようにたっぷり塗布します。乳液タイプなので初心者でも塗りやすいはずです。
- 説明書の放置時間(例:20分)を守ります。
- 時間が来たら、薬剤をよく洗い流し、付属のトリートメントで仕上げて完了です!
【サロン事例】ブリーチ剤の量不足で「虎刈りムラ」に
インナーカラーの失敗相談で、ブロッキングの次に多いのがブリーチムラです。
【状況】 20代男性のお客様が「インナーにシルバーを入れたい」とセルフブリーチ後、ムラになった状態でご来店されました。
【原因】 インナー部分はブリーチ1箱で足りるだろうと思ったそうですが、彼の髪は毛量が多かったのです。薬剤が足りず、表面しか塗れていない部分と、中まで塗れている部分ができ、「虎刈り」のような激しいムラになっていました。
【解決】 この状態からシルバーを入れるのは難しいため、サロンで再度ブリーチ(ムラ修正)を行いました。市販のブリーチ剤(特にパルティのミルクブリーチなど)は量が多めですが、それでもインナー部分でも毛量が多い方は、ブリーチ剤は念のため2箱用意するようアドバイスしました。薬剤は「余るかも」と思うくらいが成功の秘訣です。
髪質・ベース別のカラー選びのコツ
インナーカラーの魅力は、ブリーチ前提だからこそ楽しめる「高発色カラー」です。あなたの肌色やなりたいイメージに合わせて選びましょう。
20代に人気!2025年トレンドインナーカラー
- ピンク・ラベンダー系:肌の透明感をアップさせ、可愛らしい印象に。パルティの「本音ピンク」などが該当します。イエベさんならコーラルピンク、ブルベさんなら青みピンクやラベンダーがおすすめです。
- アッシュ・グレージュ系:赤みを消したくすみカラーで、一気に垢抜けた印象に。パルティの「まなざしアッシュ」や「うっとりグレージュ」が人気です。クールな印象が好きな方、ブルベさんに特に似合います。
- オリーブ・グリーン系:個性を出しつつも肌なじみが良いカラー。特にイエベ秋の方に似合います。
- ミルクティー・ベージュ系:柔らかく女性らしい印象に。イエベ春の方に鉄板の人気カラーです。
自分の肌色がイエベかブルベかわからない方は、パーソナルカラー診断の記事も参考にしてみてくださいね。
🔵 パルティ「ミルクブリーチ」がおすすめな人
- しっかり明るくしたい人(ハイトーンタイプ)
- ブリーチ後のダメージケアも重視したい人(トリートメント付)
- アッシュやピンクなど淡い色を入れたい人(ベース作りが必須)
🟠 パルティ「カラーリングミルク」がおすすめな人
- トレンドの色味を手軽に試したい人
- 塗布ムラが心配なセルフカラー初心者(手で揉み込める)
- 液だれせずにしっかり密着させたい人
色持ちを良くする!メンテナンス方法
インナーカラー、特にブリーチした髪は色落ちが早いのが宿命です。しかし、日々のケア次第でキレイな色を長く楽しむことができます。
色落ちの最大の原因は「シャンプーによる色素の流出」と「熱ダメージ」です。特に染めた当日から1週間は、キューティクルが開きっぱなしで非常にデリケートです。
色持ちを良くするケアは、基本的なヘアケアと同じですが、特に以下の点を意識してください。
⚖️ インナーカラーの色持ち NG vs OK
❌ NG(色がすぐ抜ける)
- 洗浄力の強いシャンプーを使う
- 40℃以上の熱いお湯ですすぐ
- 濡れたまま放置する(自然乾燥)
- 高温(180℃以上)のアイロンを毎日使う
✅ OK(色持ちアップ)
- カラーケア用シャンプーを使う
- 38℃程度のぬるま湯ですすぐ
- お風呂から出たら「すぐ」乾かす
- アイロン前に熱保護スプレーを使う
色落ち対策の裏ワザ:カラーシャンプー
インナーカラーの色を長持ちさせる最強のアイテムが「カラーシャンプー」です。これはシャンプーに色素が入っており、洗いながら色を補充してくれる優れものです。
- ピンク・赤系を入れたら → ピンクシャンプー
- アッシュ・グレー系を入れたら → ムラサキシャンプー(ムラシャン)
- オリーブ・マット系を入れたら → アッシュ(シルバー)シャンプー
染めてから3日後くらいから、普段のシャンプーの代わりに週2〜3回使うだけで、色落ちの仕方が劇的に変わりますよ。
よくある質問(FAQ)
インナーカラーのセルフ施術に関して、よくいただく質問をまとめました。
- Q1: ブリーチ剤やカラー剤は、インナー部分だけでも2箱必要ですか?
-
A1: 毛量によりますが、迷ったら2箱準備してください。
特にブリーチ剤は、薬剤不足がムラの最大の原因です。肩より長い方、毛量が非常に多い方は、インナー部分だけでも1箱では足りない可能性があります。「たっぷり塗る」ことが成功の秘訣なので、余ることを恐れず多めに準備するのがプロ目線でのおすすめです。 - Q2: ブリーチなしで、インナーカラーはできますか?
-
A2: 黒髪や暗い髪からは、ほぼできません。
インナーカラーの魅力は「ベースの髪との色の差」です。ピンクやアッシュなどの淡い色は、ブリーチでベースを明るくしないと発色しません。ブリーチなしで染めても、光に透かすと「なんとなく色が違うかな?」程度にしかならず、インナーカラーとは呼べない仕上がりになります。 - Q3: 失敗してムラになったら、どうすればいいですか?
-
A3: 無理に自分で染め直さず、美容室に相談してください。
セルフでのリカバリーは、状況をさらに悪化させる可能性が非常に高いです。特にブリーチムラは、プロでも修正が難しい技術です。下手に触らず、できるだけ早く信頼できる美容室で「セルフで失敗した」と正直に伝えて直してもらうのが最善の策です。
まとめ
20代に人気のトレンドインナーカラーは、手順とコツさえ守れば「パルティ」を使ってセルフでも十分キレイに仕上げることが可能です。今回のセルフカラーのポイントを振り返りましょう。
一番の成功の鍵は、「ブロッキング」を面倒くさがらずに完璧に行うこと。そして、ブリーチ剤もカラー剤も「ケチらずたっぷり塗る」ことです。この2点を守るだけで、失敗の9割は防げます。
初めてのインナーカラーは不安もあると思いますが、この記事の手順通りに進めれば大丈夫です。ぜひパルティで、あなただけのトレンドカラーを楽しんでくださいね!
🎯 インナーカラー成功の3つのコツ
セルフカラーの塗布手順やブロッキングの詳細は、私のYouTubeチャンネルでも動画で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
📚 参考文献
- 株式会社ダリヤ「パルティ」公式サイト
- ホーユー株式会社「ビューティーコラム」
- ホットペッパービューティーマガジン
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